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海外記事、ブログ、記事にならない情報について、ITmedia エンタープライズ海外記事担当から一言

ユーザー直結の怖さ――Diggの炎上

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 Diggには今までにも何度も危機はありました。Diggという登録商標を失いそうになったり、著名ユーザーの贈賄疑惑があったり。そのたびに迅速に対策をたて、創設者の1人であるケビン・ローズが腹を割った感じのブログでユーザーに呼び掛け、なんとか乗り越えてきました。

 今日遅ればせながら掲載した「Digg炎上でHD DVD業界に波紋」という記事は、「外からの圧力に屈して書き込みを削除した」としてユーザーの猛反発を受けたDiggが前言撤回し、書き込みの削除をあきらめたという話です。

 炎上に対し、ユーザーに事情説明のブログを書いたのはケビンではなく、CEOのジェイ・アデルソンでした。これがどうもなんだか言い訳がましい雰囲気で、なおさら反発を呼んだんだと思います。もうキャンペーンを張ったユーザーもDigg側も引っ込みがつかない感じになってしまいました。

 リアルタイムで追っていなかったので分かりませんが、相当ひどいことになっていたようです。CEOのブログの8時間後にケビンが「みんなぼくたちが権力に屈するより、戦って死ぬところを見たいんだね」とブログに書いています

 それから約1週間たつわけですが、AACS LAはDiggをまだ提訴していません。提訴されて和解したら、それはそれでユーザーはまた文句を言うのでしょうか。

 不定期ではあってもこれまで日曜日に更新されてきたDiggのビデオポッドキャスト「Diggnation」、今週はアップされませんでした。PowerBookを膝に載せ、瓶ビールを飲みながらしゃべりまくるケビン・ローズの姿をまた見ることができるのかとちょっと気になります。

 こんなおおごとになって一番びっくりしているのは削除依頼したAACS LAかもしれないと思う澤でした。

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