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アンコールの謎

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明日はいよいよ演奏会本番。本日は、最終練習、いわゆるゲネプロなるものが行われている。この時期、仲間うちでちょっとした話題にのぼるのは、「アンコール」についてだ。アンコール、すなわち、演奏終了後に、「ご要望にお応えして」もう1曲披露するあれだ。

ソロリサイタルや協奏曲などでソリストが演奏するアンコールとは違い、オケ曲の場合、やる、やらないは別にして、アンコール曲目は事前に決められているのが通例だ。もちろん楽譜も事前に配布されている。メインプログラムが長いから、今回は、アンコールなしで、なんてこともあり、いくらがんばって拍手しても、こんなときは、指揮者が「もうありましぇん」と、楽譜をたたんでみせて、散会するのが常だ。

アマオケの場合、「じゃ、今日のアンコールはこれで」なんてわけにはいかないので、事前にアンコール曲を決めて、練習しておく。「お客さんの要望に応えて…」という建前からすると、なんかヤラセっぽいが、初見でいける実力もないし、期待に応えるための準備をあらかじめしておく、という意味ではサービス精神旺盛だ、ともいえる。

しかし、こんな舞台裏がある以上、メインプログラムにあんまり関係ない曲を演奏するのは、あまり好みではない。実際、メイン楽曲の貴重な練習時間を割いて、アンコール曲も練習するのだから、ウィーンフィルみたいに定番の「ラデツキー行進曲」をやったりなんていうのとはわけが違うからだ。やはり、メインプログラムに関連する曲、例えば、同じ作曲家の小品とか、ちょっとした序曲とか(序曲を終わりにやるというのも、なんか変だけど)。メインプログラムの演奏が、本当によかったのであれば、その余韻を壊さず、増幅するような曲が理想だ。

とはいえ、限られた練習時間でそれなりに仕上げなければならないアンコール曲目に、文脈重視でオーケストラの実力からあまりにも乖離したものを選択すると、練習中、「なんでこんな曲を今頃…」と険悪なムードになるからそれも危険。やはりフルマラソン走ったあとに、グラウンドを一周するぐらいのノリで弾けるものにとどめておくのが無難だろう。

ちなみに、「今日のアンコールは○○でした」というような張り紙を、出口付近に張り出している親切な演奏会も多いが、当オケは、指揮者の金子建志氏が口頭で、軽いうんちくとともに曲名を紹介してから演奏している。いずれにしても、アンコール曲を事前に告知しておくのは、やはり建前上変なので、致し方ないか。今回のアンコール曲はこれですよ、と教えるのも、ネタバレみたいでNGのようだ。ひょっとするとアンコールの舞台裏を明かすのもNGだったのかしらん。

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