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開発ツールビジネスの再生に格闘。マーケティングの視点で解説

APIの重要性を実感するCData Dayに参加してきました

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昨日、品川のマイクロソフトセミナールームで、CData Japan主催の「CData Day 2017」が開催されました。実は、この日のタイミングで、エンバカデロとCData Softwareは、Delphi / C++BuilderでCDataが提供する80以上のエンタープライズアプリケーション向けのアダプタを利用できるコンポーネント製品「Enterprise Connectors」を提供する提携を日本向けに発表したのです。その関係もあって、このイベントにお邪魔しました。

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CDataは、SalesForceやSAP、Office 365など、多様なエンタープライズサービス/クラウドサービスに標準的なSQLでアクセスできるアダプターを提供している。Enterprise Connectorsは、このアダプター機能をFireDACコンポーネントによって利用可能にしたものです。

FireDACで使える?若干イメージしづらいかもしれませんが、Delphi / C++Builderでは、データアクセスをコンポーネントと呼ばれるプログラミング部品でサポートしています。Oracle、SQL Server、MySQLあるいはMongoDBのようなNoSQLも、同じコンポーネントによってアクセスできます。

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実はこのしくみの背後にある、Delphiのファーストバージョンからあるデータセットオブジェクトの考え方が秀逸だと思っています。というのは、データアクセス方式がなんであれ、テーブルやクエリーの結果セットなどはTDataSet、その中の列はTFieldというインターフェイスで表現されるので、UIやコード上の処理は、接続方式、データベースの種類、データ型に関係なく統一化されるのです。

CDataによる多様なエンタープライズサービスへのアクセスの統一化が、FireDACによってさらにカプセル化されることで、その先のデータ処理やUI要素での表示、編集、更新までが統一され、ビジュアル開発の恩恵を受けられるということなのです。

クライアントサーバーアプリケーション開発の切り札として90年代に登場したDelphiですが、ここ数年マルチデバイス開発環境へと進化してきました。世の中は、モバイル活用などは普通のこととなり、今は、その先、つまり多様なアプリケーションをAPIで連携してすばやく柔軟にサービスを提供する時代となっています。

Delphiが次の進化を見せるのは、この分野だと考えており、その大きな一歩がEnterprise Connectorsによる接続性なのです。乞うご期待。

詳細は、7月28日東京、8月1日大阪のデベロッパーキャンプで。

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