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モビリティにおける「ラスト・ワン・マイル」を考える

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この頃はあまり聞かなくなった気がしますが、10年程前は、「ラスト・ワン・マイル」が、家庭のネット環境の課題であるとされていました。モビリティにも、こういった「ラスト・ワン・マイル」というものがあるのではないか? というのが、この稿の主題です。

鉄道、バス、航空機といった共有タイプのものと、自家用車を代表とする所有タイプのものが、モビリティ=移動を具体化するものの代表でしょう。ところで、私たちは、これらのものを使って移動するために何をしなければならないでしょうか?
持つ/持たないという縦軸に対して、使う為に必要なこと/しなくていいこと、という横軸を考えてみると言ったところです。

共有タイプのものは、それを使用する為に、駅なり、停留所なり、空港なりに出向くことになります。利用するための移動をモビリティにおける「ラスト・ワン・マイル」だと考えましょう。公共的なモビリティ手段の「ラスト・ワン・マイル」が無くなる事は難しそうです。一方、自家用車の場合は、購入費と維持費で「ラスト・ワン・マイル」を解消していると見ることができます。
では、タクシーや、レンタカー、カー・シェアリングはどうでしょう。オンデマンド性と「ラスト・ワン・マイル」の設定で様々なバリエーションがあるでしょうし、事実、配車や予約などの機能を提供するマッチングアプリケーションにより、「ラスト・ワン・マイル」は実質的に縮んで来ています。規制緩和の内容次第では、より高度で廉価なサービスも登場するはずです。
それが、個人や運営会社の能力次第で生産性が高くなるような方向だと嬉しいと思います。例えば、「おもてなし」のレベルで、対価が変わるといった感じでしょうか?

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