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ZigBee話、その壱

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ここまで昔話ばかりでしたので、今の話をしばらくします。お題は二つ。近距離無線と組込みシステムです。人によっては関係ないと言われるかもしれませんが、この二つ、私の中では、CORBAを担ごうとしていたときからの関心事の延長であったりもします。人とマシン, マシンとマシン, マシンと人からなるシステム系の記述とその実現方式ってどんなもんだろう? といったところです。

 

初っ端から申し訳ないですが、「ZigBeeって何?」という向きには、ZigBee Allianceや、OTSLITmediaへの寄稿Design Wave 7月号のFreeScaleの解説記事などをご覧頂くとして、簡単におさらいだけしておくと、ZigBeeは、IEEE802.15.4を物理層とする近距離無線ソフトウェア規格で、非営利団体であるZigBee Allianceにより仕様が策定されています。目指すところは、低消費電力。その代わり、速度は、250k bpsと、Bluetoothなどに比べても低速ですが、制御信号や通常のレベルのセンサーのデータにのやり取りには十分だろうと思われています。もう一つの特徴は、ネットワーク・トポロジーで、メッシュ型ネットワークを提供しているのが売りの一つになっています。これらの特徴から、センサーネットワークや、ビルディングの照明の制御, HVAC(Heating, Ventilating, and Air Conditioningの略、空調のことですね), ホーム・オートメーション、テレメタリング等が、有望な市場だといわれています。

さて、欧米ではそれなりに認知されているらしく、接続テストが行われるたびに参加企業が増えているようですし、ZigBeeキラーと称する製品を投入する企業も登場しました。また、韓国ではサムソンが力を入れているようです。筆者などは、ZigBee+ PLC(Powerline Communication)みたいな形で面白い用途が見出せるかな、などと思っているのですが、そういった話は、また後日。

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