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ハーツバーグの労働者の動機づけ理論を顧客満足度に置き換えて考えてみる

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顧客満足ってなんだろう?スタッフ数名に「どういう言葉で顧客から感謝されたい?褒められたい?」と聞いてみたのだが、なかなか面白かった。「スムーズにプロジェクトが進んで快適だった!」と言われたい人もいれば、「思いもかけないご提案を下さり嬉しかったです」だったり。「かゆいところに手が届くフォローでありがとうございます」や「お陰さまでお客様(お客様のお客様)にご満足いただけました!」だったり。顧客満足はこのように色々バリエーションがあるけど、「顧客から不名誉にいただいてしまった不満は何?」と聞くと、共通項が多い。

*************全体会議の話から************************

アークコミュニケーションズのクライテリアには6つの項目がありますが、そのうちの一つである「顧客満足度の向上」は今年特に力をいれる項目でしたね。
ということで、顧客満足度について1年を通して色々な角度から考えてみましょう。

まず、顧客満足と顧客不満足について考えてみましょう。
ハーツバーグの労働者の動機付け理論について説明したことが何度かあるのですが、覚えていますか?当然、覚えていないと思うので、説明しましょう(笑)

仕事に対する、満足・不満足は何が引き起こすのか?
ハーツバーグは、仕事が人間に「満足をもたらす要因 X」と、「不満を感じる要因 Y」は、「異なるもの」であることを示しました。

つまりひとつの軸があって、多いと満足、少ないと不満足、ではないのです。
例えば、労働条件はYだというのです。つまり労働条件が悪いと不満足が増えますが、よいからといって満足度はさして増さないというのです。
Y因子は、会社の方針、管理、上司との関係、賃金、同僚との関係などの環境要因が主です。

それでは、満足度を高めるX因子はなんでしょう?
例えば、上司からの承認はXだというのです。つまり上司から承認を得られるととても嬉しいので満足しますが、ないからと言って著しい不満足を引き起こすわけでもない。
X因子は、達成、仕事そのもの、責任、昇進、成長などの心理的要因が主です。

このハーツバーグの理論が顧客満足度にも応用できるのではないかと私は思うのです。

例えば翻訳における訳抜け。
訳抜けがあると顧客は不満足ですが、訳抜けがゼロだからと言って、満足度がとてもあがるわけではありませんね。
となると訳抜け(全部訳されていること)は不満を感じる要因Yとなりますね。

顧客の満足度を下げるY因子らしきものは他に何があるのでしょうか?
あってあたりまえと思われているものがY因子と考えるとわかりやすいでしょう。

それでは顧客満足を高めるX因子にはなにがあるのでしょうか?

例えば、、、社内の稟議を通すための資料の作成。喜ばれると思いますが、なくても不満には繋がらないでしょう。
期待していなったことを得られることがX因子に関係しそうです。

X因子と Y因子はどちらも同じくらい大事です。
しかし、あえてどちらからとりかかるかと言えばY因子、不満因子をつぶすことから始めたいと思っています。
トラブルはY因子で起こります。それはよくわかりますよね?

Y因子は顧客の不満足につながることはもちろん、皆さんの疲弊にもつながります。
一つのトラブルプロジェクトが10個の成功プロジェクトの利益をふっ飛ばし、皆さんの達成感も吹っ飛ばすことは、経験上よくご存知ですよね?

最近アークではトラブルが減り、とてもよいことだと思います。
Y因子は必ず提供しなければいけないものですから、毎日の歯磨きのように、特段意識をしなくてもルーチンに組み込まれて、自然になされるようになると、よいですね。
ワークショップで取り上げられている仕組み作りはまさにそういうことだと思います。

これから、アークはますます新しい人を受け入れます。
誰でもY因子によるトラブルを防ぐための手立てを知って、運用していることが大事です。
まずは各サービスにおいて、顧客満足度をあげるX因子、顧客満足度を下げるY因子について考えてみてください。

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家庭内人間関係も同じように考えたほうがよいかも^^;

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