AI化が進んでも私たちが生き残るためには?
最近ブログの更新をさぼりがちである。原稿があるから後からあげればよいや~っとほおっておいた記事がこれ。
今読みなおすと、う~ん、米国の大統領選が思いもかけぬ方向に行き、これから日本に与える影響は大。
東京オリンピック前にひと波乱ありあそう!記事がもう古い!
とういことで、これからはブログをこまめに更新しようと反省。
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お陰様で2015年度は過去最高益を達成することが出来ました。
経営者として大変うれしく、そして皆様に感謝しております。
企業の存続意義は利益を出すことだけではもちろんありません。
しかし、売上げが上がると言うことはお客様がその価値を認めているということです。
世の中の役に立つサービスを提供してその対価をもらえることで、私たちの活動は継続でき、いわゆるサステナビリティが生まれます。
皆様にお給料が払えます。ベンダーやリソースにもお金を払うことが出来ます。
税金を納めることが出来ます。
売上や粗利や利益などこれらの数値は、私たちの活動プロセスの結果です。
プロセスを無視して、数値そのものに囚われてもいいことはありませんが、ぜひこの数値を意識して日々の仕事をしてほしいと思います。
さて、東京オリンピックの2020年までには景気が保たれ、今までの延長線上で努力すればなんとかなるのではと楽観視しています。
今まで2020年の後のことをお話ししていませんので、この機会に少し話させていただきたく思います。
深刻な少子化、老齢人口の増大、ますます進化する技術革新。決して楽な道のりでないことは、皆さんもうすうす気が付いていることでしょう。
30年前からAI(人工知能)のことは言われていましたが、だんだん現実味を帯びてきました。将棋でトップ棋士に勝てたこと。自動運転のフィジビリティスタディが進んでいること。pepper君が色々対応してくれることなど。
10年後になくなる仕事、というのがまことしやかに取り上げられているのですが、その中のひとつに翻訳・通訳があります。
AI化が進み、特にロジックが明快で、InputからOutputをどう作ったらよいのかわかりやすい職業はなくなっていくと言われています。通訳や翻訳もその一つです。
事実ここ数年で、自動翻訳・通訳市場に積極的に投資されたり、新規参入が増えています。
私自身は翻訳サービスが消滅してしまうとは思っていません。
必ず、ハイエンドの需要が残ると思っており、そこで食い扶持を見つければよいと思っています。
しかし、裏を返せば、ハイエンドの需要しか残らないとも思っています。
つまり、今普通の翻訳会社が行っているサービスのほとんどはなくなるとも思っています。
安価で、瞬時で、そしていくら働かせても文句を言わない機械に、人間がどうやって付加価値を出せるのか、考えだすときが来ています。
派遣市場も決して楽観的な市場ではありません。
法的規制によって大きく市場が変わるリスクがそもそもある業界ですが、加えて深刻な少子化、機械労働によるポジションの減少で今いるプレーヤー(サービサー)が多すぎるのは明らかです。
WEB事業が、事業としては一番新しい業界で勢いはありますが、技術革新が著しく、その変化の中で生き残れるのかというとこれまた別問題です。
今から20年前に私が勤める会社のホームページを作ったときは10ページに満たないコーポレートサイトの制作に700万円を払いました。
今は10分の1以下のことでしょう。同じような変化がこれから先20年後、いえもっと手前に起こります。
さて、では私たちは、どうやってお金をいただいて、生き残っていけるのでしょう?
先日出席したセミナーでは3つの領域しかないと言っていました。
それは、
・クリエイティビティのある仕事
・マネジメントをしなければいけない仕事
・ホスピタリティが要求される仕事
私が今年の目標に、3つのクライテリアの中の顧客満足度の向上に力を入れる、と言ったのはこういう背景もあります。
自分たちが機械に頼めばやってくれることを私たちが提供していれば、お客様はお金を払ってくださいません。
右から左にものを流すようなやり方では近い将来、お金を得られなくなるのです。
お客様に私たちにお金を払っていただくには、お客様が私たちの付加価値を認めてお金を払って下さるには、私たちは何をしたらよいのでしょうか?どういうスキルが必要とされるのでしょうか?
そのことを常に念頭に入れて、顧客満足度を高めて、お客様がお金を払ってなお私たちに感謝するサービスを提供できるよう、今目の前にあることから日々準備、実践してほしいのです。
本日は成績がよかったゆえに、あえて辛口の話をいたしました。
利益が出ると先のことを話せ、そして厳しい未来についても余裕をもって語れます。
私自身は、世の中の変化に乗り越えられる力が私たちにはあると楽観視しています。
その力を蓄えるためにも、クリエイティビティ、マネジメント、ホスピタリティを意識して日々の業務に挑んでください。
繰り返しになりますが、素晴らしい年で終わることが出来て、ありがとうございました。
感謝の気持ちは決算賞与の形にしてお伝えしたく存じます。
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気がつけば新年度に入ってもう1か月半。過去のことを振り返っている暇はなさそう。