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事実と記憶/解釈

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年上の方と仕事やプロジェクトをご一緒することが多い。彼らの記憶力には舌をまく。

しかし、真似をしようなんて思ってはいけない。私より年齢が上で第一線にいる人の記憶力はまねられない。

息子は私を全く信用しておらず、「ねぇねぇ、運動会の帽子作りやったの?提出日過ぎてない?」とせっつく。息子よ、君は正しい!

記憶に頼らない方法を編み出さねば。

******全体会議の話から***************
私事で恐縮ですが、最近とみに、記憶があいまいです。
年のせいにする気はありませんが(私より年上の方でもっと記憶がしっかりしている方はたくさんいますので)、同時に抱えている案件の多さ、積み重ねている経験の長さで、全く覚えていなかったり、記憶が混乱したり、違う記憶に書き換えられていることがあります。
問題ですね。

そういう時はまずは事実に戻るために、事実を探しだすしかありません。

インターネット時代において事実を探すことは比較的簡単です。
仕事のことなら、過去のメールを探しだすだけで、かなりの事実を探し当てることが出来ます。
スケジュール表を見れば会議の日時やメンバーも分かります。
ファイルの更新日時やシステムの利用時間も事実を探る大事な源です。

出来るだけ自分の記憶に頼らず、事実を集めることでおぼろげながら全体像が見えてきます。
そうやって事実を探しだして、見直すと、面白いことに気が付きます。
その事実を入手した時と今ではその事実に対する解釈が異なることがあるのです。

普段、事実と解釈を分けて考えることはそんなに多くないでしょう。
事実を見たら(聞いたら)、すぐさま解釈を加えて、行動しているはずです。

上手くいっている時はそれで特に問題はないのですが、うまくいっていない時、例えばトラブルが起きている時、腹が立っている時など、事実と解釈を分けることで、状況が整理できます。
冷静になることも出来ます。そこから解決策が生まれることもあります。

トラブルが起きた時、経緯書を作りますよね。
まさしく、あの行為は、解釈を外して、事実をかき集め全体像を構築する作業です。

私が若かった頃、この作業を上司から言われ、「目の前でトラブルが起きていて、すぐさま対応策を講じなければいけないこの忙しい時に、なぜ悠長にもこんなことに時間を費やすのだろう?」と正直思ったことがあります。

インターネットのない時代ですから、あいまいな自分の記憶や解釈を経緯書に交えてしまって叱られたこともあります。

今ならこの経緯書の重要性がわかります。

その1
事実の歪曲や認識間違いがそもそもトラブルの元になっている可能性があります。
ですから、事実を正しく把握するだけで解決するトラブルもあります。

その2
正しいインプットで正しいアウトプットが生まれます。
間違った事実認識のもとには、間違った対策がねられます。

その3
トラブルが起きている時、人は冷静でいられず、事実に対して様々な解釈を加えます。
冷静でない時の解釈は残念ながら往々にして間違っていることがあります。
しかし、事実を客観的に把握していたら、一時的に間違った解釈を加えても、また事実に戻り、正しい判断を導き出すことが出来ます。

最近仕事が忙しくて記憶力が落ちてきたなあと思う方も、トラブルが起きてしまった方も、記憶や解釈に頼る前に、事実を探し出すこと、事実を集めて並べてみること、をお勧めします。

特にトラブル時の経緯書。お客さまに提出しようがしまいが、是非作ってみてください。

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秘書が欲しい私が、息子の秘書をやるなんて無理というもの。

「帽子はね、9/26(月)に出せば大丈夫!」と言ったら、「そうなの~」と安心した息子。

息子よ、今週末に私をつっつくことが出来たら、君は優秀な秘書だよ!

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