ノーベル賞大村先生をクロスカントリースキー界で囲んで
2015年ノーベル生理学・医学賞を受賞された大村智先生を囲む会に参加した。イベルメクチンの開発で、寄生虫感染症の治療法を確立し、2億人の人々を救ったと言われる大村先生だが、お祝いをしたのはクロスカントリースキーヤーたちだ。
***********全体会議の話題より******************
日経新聞の私の履歴書に、2015年にノーベル生理学・医学賞を受賞なさった大村智先生が登場されています。大村先生は若かりし頃、妙高でクロスカントリースキーを練習していて、山梨県代表として国体に参加なさったほどの実力値の持ち主です。
ところで、大村先生が当時指導を受けていた横山降策先生の息子さんの横山久雄監督は、アークスキーチームの恩田選手の師でもあることをご存知ですか?
横山久雄監督が中心となりクロスカントリスキーヤーたちが、大村先生をお招きしてお祝い会を開いたので、光栄にも息子とともに参加させていただきました。
大村先生は講演でも、そして私の履歴書でも
・まず一流から学ぶ
・あるレベルになったら、独自のことに取り組む
が重要だとおっしゃっています。
私たちの境遇に置き換えて考えてみましょう。
ビジネスは「お金」が大事な尺度です。
時間がかかることはコストが高いことになります。
よって、出来るだけ効率的に物事を学ぶことが大事です。
その際に、自分より秀でている人から学ぶことは、一から自分で学ぶより、はるかに効率的です。
皆さんがまだジュニアなうちは、皆さんが知りたいほとんどすべてのことを先輩や上司から聞くことができるでしょう。
そして自分より秀でている人がしていることをそのまままねることで、得るものがものすごく大きいはずです。
ぜひ、積極的に先輩や上司と関わり、学んでください。
さて、そうこうしてしるうちに、皆さんのスキルはアップしていきます。皆さんがシニアになってくると、当然、解かなければいけない課題も難しくなっていきます。そうすると、皆さんが知りたい答えを、簡単に教えてくれる人が周りから少なくなっていきます。
そして、最後にはいなくなります。
その時に、今までのように自分の知りたいことをそのまま全部教えてくれる人を新たに探そうとしてもダメなのです。そう言う人はそうそう見つからないし、きりもありません。
あなたは次のフェーズにさしかかっているのです。自ら創意工夫して、解決策を探すフェーズを通ることでしか、先に進めないのです。
この時に注意してほしいことは、創意工夫することにおいてもインプットは必要だということです。そして、そのインプットはあなたの周りに相変わらずたくさんあるこいとに気がついてください。ただ、今までのように、そのまままねればそのままアウトプットになるようなインプットでないだけです。
ビジネスではこういうことが言われます。
新入社員と社長が話をすると、新入社員が社長から学ぶことより、社長が新入社員から学ぶことのほうがはるかに多い。
どう考えても社長のほうが新入社員より経験も知識も上です。
なのに、どうして社長のほうが学ぶことが多いのでしょう?
それは、社長は今までに得た経験や知識から、得たINPUTをOUTPUTに役立てる能力が新入社員よりはるかに優れているからです。
自分が得たINPUTから創意工夫をするすべを知っているので、新入社員からでも学べることが多いのです。
もし、皆さんが、以前に比べると同僚から学べることが少なくなったなぁ、と感じたとしたら、次のフェーズに到達するのだと、喜んでください。
得たものをそのまま使うのではなく、創意工夫して応用するフェーズに入ったのだと。そしてそのために必要なINPUTは身近に転がっているのだと。
アークコミュニケーションズの心技体のクライテリアの技には
「知識・経験」と「陣戦力・応用力」というのがあります。
「INPUTを得る能力」と「OUTPUTへつなげる能力」のことです。
OUTPUTへつなげる能力をどのように開発していくのかはまだまだ会社としても試行錯誤ですが、そのような機会をOJTを通して準備していきたいと思います。
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業績もさることながら、お人柄も素晴らしく、是非、お久しぶりにクロスカントリースキーをなさっていただきたいと、クロカン界をあげて思ったのであった。
←1ロット最低5,000台という生産ラインにニ台だけ載せた「オオムラモデル」
←「革じゃないんだねぇ、とおっしゃられながら靴を履く大村先生」
息子も連れて行ったのだが、はたして何をどこまでわかっているやら?という気分で帰ってきた。しかしながら、夫には「ノーベル賞を取った大村先生にサインもらった」と自慢していたようだ。