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月次決算を公開する意味について

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新しい社員が次々入るので、なんだか同じ話ばかりしているのだが、大事な話なので繰り返し。

***********全体会議の話から*********************

今月になって二人新入社員が入ったので、今日は月次決算発表を前に少々説明します。
他の皆さまは、既に知っていることばかりだと思いますが、復習してください。
伝えたいことは三つあります。

・一つめ:月次決算を公開する意味
自分が乗っている船が今どういう状態で、どこへ行こうとしているのか知らないと気持ち悪くありませんか?気持ち悪くなってください。正直、私が日本アイ・ビー・エムに勤めていた頃は、船が大きすぎて身をもって感じることはできませんでしたが。

チーム力が大事と常々言っていますが、マネージャーが進路を決めてくれるからマネージャーのいう通りにすればよいや、と皆さん思っていないですよね?(もっとも、みなさん、マネージャーのいう通りにしてないと思いますが(苦笑))

目標がどこで、目標到達まで今どのくらいの位置にいるのか、金銭の観点から教えてくれるのが、PL (profit and loss statement)、損益計算書です。
アークコミュニケーションズは毎月、月次決算の資料を簡易化して公開しています。
実は、こういうことをしている会社は少ないのです。そもそも小さい会社だと、月次で決算しているところも少なかったりします。

もう一度言います。会社は小さな船で、私たちは船員。皆で船を漕いでいます。目的地がどこか、今沈みそうなのか、風にまかせて軽く漕いでいればよいのか、一人一人が理解してください。一人一人が実感をもってわかるからこそ、小さい組織は面白いのです。

・二つめ:粗利がKPI
さて、この月次決算資料を見ると、事業部ことに売上、粗利高、粗利率、営業利益が書かれています。各々の目標値や前年度の実績もありますね。
重要な指標だけを厳選してのせているのですが、この中で最も大事な指標があります。それは、粗利高です。

営業利益や売上でないのはなぜでしょう?それはアークコミュニケーションズが成長しようとしているからです。社員を増やさなかったり、投資を絞ると支出が減るので、営業利益は上がりますが、成長するためには必要です。売上は粗利率が案件によってかなり異なるので、売上を達成しても利益が出ない場合があります。アークで一番大事な指標は粗利高だと理解してください。

・三つ目:事業特性に応じて数字の意味するところを考える
もう決算まで52日しなかないので、事業予測ではなく、受注残のみ予測欄に入れました。この数値をみると事業特性がよくわかります。


派遣事業は3か月単位の更新が多いので、受注残金額が一番大きいです。

毎月、コンスタントに売上を上げている翻訳事業部ですが、受注残がとても少ないのが特徴です。しかし、納品までの納期が短いのでこれから受注しても、今年度の売上につながります。

WEB事業部は一件当たりの売上が大きいのですが、制作期間も長いので今期に売上を計上するにはどういうサービスを売るのか考えなければいけません。もっともWEBチームは粗利率がとても高いので、例えば派遣事業部と比べると1/3程度の売上で同じだけの粗利高を獲得することができます。

このように月次決算資料は健康診断と同じで、会社の状況がよくわかります。しかし、わかるだけです。いくらこの数値をこねくり回しても受注は増えません。

この診断をもとにどういうネクストアクションを起こすのが大事なのです。
効果的、効率的なネクストアクションを起こすための資料であることを肝に銘じて、この資料をみて、今、何をすべきなのかをまずはご自身で考えてください。そして、事業部長を始め、チームメートと確認して下さい。
残すところ52日。今年度もよい年にいたしましょう。

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世の中は、お盆にオリンピック。この間に、色々仕事を仕込んでおこう。

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