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なぜ同僚に分からないことを尋ねないのか?

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ノウハウよりノウフー。

コンサルティングファームでの活用事例はよく聞くが、製造業など他業界ではどう実際に運用されているのだろうか?
ノウフーの在りかがわかったとして、それで実際に情報交換がなされているのだろうか?
アークコミュニケーションズのような小さな会社にはノウフーの在りかをわからせるための仕組み作りは不要だが、社員同士の暗黙知を行き来させるためにはもうひと工夫がいる。

**********全体会議の話から***************************
「ノウハウ」という言葉はみなさん知っていますよね?ビジネスに必要な専門知識や問題解決の知恵を「ノウハウ」と言います。

それでは「ノウフー」という言葉は知っていますか?
スタッフの皆さんのノウハウを高めるために、会社は教育をしたり、マニュアルを作ったりします。しかし、現場で役立つ機微な情報ほどマニュアルに書くのは難しい。細かいところまで書きすぎると分厚いマニュアルになり、誰も読まないことでしょう。むしろ、その道の専門家・経験者に直接聞いたほうが、ノウハウの細かいニュアンスがわかり、自分が抱えている課題の対応策が考えられるようになります。

このように、ノウハウそのものを「見える化」するのではなく、「誰が何を知っているのか」、「どこにどんな業務の経験者がいるのか」、ノウハウのありかを「見える化」するのが「ノウフー」です。
そこで社員数の多い会社では例えばデーターペースを作って、誰が何を知っているのか公開し、お互いに尋ねあうのです。
ね、利にかなったシステムでしょう?

さて、アークコミュニケーションズはわずか40人の会社です。
データベースを作らなくても、誰が何を知っているか、おおよそわかっていますよね。
そのわりには、尋ねる頻度が少ないように見受けられるのが、残念です。
先人の知恵を借りた方が楽に決まっているのに、何が尋ねることを躊躇させるのでしょうね。
3つほど理由を考えてみました。

一つ目:相手に悪いから
尋ねる相手にも仕事があり、忙しいですよね。自分のために時間を使ってもらっては申し訳ない、という気持ちがありますよね。
でも、考えてみてください。もし、あなたが誰かから自分が得意なことを尋ねられたら、喜んで教えてあげませんか?質問されるということは、自分が尋ねる相手より知っていると認められていることですし、自分の知見を他人に与えることは嬉しいことですよね?それなのに、どうして、立場が逆になると悪いなぁと思うんでしょうね。
胸を張って言いますが、私は「いい人」しか採用していません。遠慮なく是非、聞いてください。

二つ目:自分のプライドが傷つくから
「こんなことも知らないの?」と言われて、確かにいい気はしませんね。二度と聞いてやるものかと思います。おまけに、尋ねたことで、自分の失敗がばれて、叱られようものなら、ますます、聞く気が失せますね(苦笑)
プライドというものはやっかいです。
ですから、先人は格言を残しているわけです。
「聞くは一時の恥、聞かぬは一生の恥」
聞かないことで、事態はもっと悪くなるのです。
ノウハウを増やすために聞くのだ、と思えるといいですね。
尋ねられた方も、相手の尋ねた勇気に敬意を表することを忘れないように。

三つ目:聞けばよいのだと、気がつかなかったから
意外にこの理由が多いのではないかと思い、今日ここでお話ししているわけです。
学生時代、私たちはずっと1人で成果を出すことを求められます。テストの時に人に聞いたらそれはカンニングです。しかし、仕事では、効率よくよいアウトプットを出すことを求められます。よいアウトプットを出すために、他人の力を求めることは大いに推奨されるのです。
学生時代の癖で、ついつい、自分1人で頑張っていたりしませんか?
私なども、やり遂げてから、「そうだ!これってあの人に助けを求めればよかったのだ」と気がつくことがあります。

アークコミュニケーションズのクライテリアのひとつに「チーム力の向上」があります。自分の足りないところを人に聞いて補いあうことは、まさしく「チーム力の向上」です。

「人に尋ねる」

「見るに見かねて誰かから助けが差し出されること」より「自分から助けを求めること」のほうが、よっぽとプロアクティブですね。

ノウフーの活用を期待しています!

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と、ここまでブログを書いて気がついた。
そうだ、ナレッジマネジメントの大家がオルタナブロガーにいらっしゃった!(苦笑)

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