ほぼ毎週講話:自分が乗っている船の状況を知りたくないのか?(月次決算)
以前勤めていた会社の社長は「経営はガラス細工だ」とよく言っていた。私は会社を船に例えることが多い。
今日は、月次決算発表の日だったので(通常は月初だが、GWがあったこともあり遅い)船に例えて、いつもの話をした。
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ご存じのようにアークは月次決算をしています。
皆さんにとって当たり前のように月次で見ている資料ですが、このクラスの大きさの会社で月次で収支をつけて、それを皆さんに公表できる形にまでまとめている会社は多くないと思います。
実施出来ている要因は二つあります。
一つ目は社長である私の「こだわり」です。
スタッフの皆さんはアークコミュニケーションズと言う船がどういう状態にあるのか知る権利もあるし、義務もあると思っているからです。
たかだか30人の会社です。自分の乗っている船が順調に進んでいるのか、沈みそうなのか、進むってどの方角に進もうとしているのか、知らないと不安じゃありませんか?
私としては状況を見ながら、皆さんと一緒に目標に向かってオールを漕ぎたいわけです。
その船の状態を説明するひとつに、部門別の損益計算書があります。
皆さんには自分の所属する部門が毎月どのくらいの売上・粗利を上げたのか、そして利益は出ているのか、過去はどうだったのか、未来はどうなりそうなのか、知ってほしいのです。
そして自分が日々している仕事が、会社の利益に数字上でもどのように貢献しているのか、確認してほしいのです。この情報共有が、皆さんが実際にアクションを取る時の助けになると信じています。
二つ目は、自負してほしいのですが、月次決算をすることの出来るしくみがアークコミュニケーションズにはあるということです。
社長の私が月次決算をしようとしても、出来なければ仕方ありません。
ご存じのように管理部隊はAさんとBさんの少数精鋭でやっています。
アークコミュニケーションズは売上の額に比べて請求書や支払書が非常に多い会社です。顧客数も多いです。
おまけに事業部も3つもあります。
特定の顧客の売上に依存しないのでリスクヘッジの観点からは非常に良いのですが、財務・経理担当泣かせです。
今月はGWがあり全体会議の日程と会わずに、月も半ば過ぎて発表していますが、毎月月初に発表していますよね。
そして、ただ数字をまとめているだけではなく、皆さんが正しく判断し、行動につなげることが出来るように、生きた数字としてメッセージが伝わるように工夫をしているのです。
ですので、是非この損益計算書を知る義務と権利を有効活用してほしいと思います。資料を読んでわからないことはいつでも聞きに来てください。
会社の成長指標として「粗利額」を最も重要視していることは以前お伝えしました。
皆さまの努力の甲斐あって、毎年苦労している第三四半期(4月~6月)は去年に比べて改善されている状況にあります。
ただ今年度はもちろん、2020年の目標達成のためには、もう少しギアをあげていきたいところですので、引き続きよろしくお願いいたします。
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ある財務の本を読んだ時に、「経営者として、最も大事にしている指標をすぐさま言えなければ駄目だ。社員に伝わるはずもない」と書かれており、「なるほど!2020年の既存事業の成長を図る上で適切な指標は粗利額だ」と思ったので、最近は、粗利額、粗利額、粗利額と呪文を唱えている。数年前までは「営業利益」、もっと前は「1人当たりの獲得粗利高」と言っていたのだから、フェーズが変わると重要視したくなる指標は変わってくるなぁ。