ほぼ毎週講話:やらなきゃいけないことをやるためのしくみ・儀式
年初に社内で「型を作る」という話をした。今までで一番地味な年初の話の内容だったと思う。(詳細は次エントリーで)
ことあるごとにこの話をしようと思い、今日の全体会議ではこんな感じ。
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やらなきゃいけない、って頭ではわかっているけど、いつの間にかやらなくなってしまうことって、ありますよね。そういう時は、みなさん、どうやって、やらなきゃいけないことをやろうとしていますか?
例をあげましょう。私の場合は整理整頓が苦手です。
やればよいたったひとつのこともわかっています。
それは、「今出したものを元あったところに戻す」ということです。
この大変シンプルなことを、私は物心がついた頃から苦手としています。
それをなんなくやれる人を羨ましく思います。
例えば、料理人。
カウンターでよく彼らの包丁さばきを見るのですが、恐ろしいくらいに包丁の片づけはシステマティックです。使ったら必ず包丁を洗う、拭く、定位置に置く。私だったらすぐまた包丁使うんだからと、そこらへんにポイと置きますが、絶対にそういう手抜きをしません。
カウンターで料理人を見るたびに、「あぁ、一流の味を作るためには、一流の基本動作があるんだなぁ。」と思います。そして、「私も彼らを見習って、使ったらすぐさま元に戻そう!」とその時は思うのですが、寝たら忘れています。
しかし、苦手なりに、対処法はあるので、紹介したいと思います。
まず、私のスケジュールには毎日終業時間に「片づけの時間」が確保されています。
使ったものをその時に元に戻すなら、片づけの時間はいらないのですが、出来ないのでわざわざそういう時間を設けているのです。その場で片づけられなかった時のリスクヘッジをしているのです。
しかし、その毎日の片づけも出来なかったりするので、毎週の片づけ、毎月の片づけ、という時間もとってあるのです。
さて、このように習慣づけていると言えるとかっこ良いのですが、苦手なことは苦手。
まとめて片づけることもなかなか実行されません。
そういうときにはさらにどうしているかというと、私の場合は整理整頓術の本を買います。
今さら新しいノウハウなどは必要ありません。今まで100冊近い整理整頓術の本を買っていますから、真新しい知識など何一つありません。
しかし、私にとっては、この本を買うという「儀式」がとても意味をもつのです。
ああ、またこの儀式のためだけに書籍代を使ってしまった・・・という罪悪感と、新しい本を買うわくわく感と、新しい本を1,2分しか読まないぜいたくさを味わいます。
そして、「そうなのよね、出したものを元にさえ戻せば散らからないのよね」と反芻して、明日から頑張ろうとするのです。
年初に「型を作る」という話をしましたが、覚えていますか?簡単なルールを作ることがまず重要です。継続して実行するのはさらに重要です。そしてルールから外れた時に、また再開するきっかけ作りも重要です。「型を作る」というのはこういうことです。皆さんもぜひ、仕事において「型」を作って下さい。
そして、「元に戻す」ということで何かいい案があったら私に教えて下さい。
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同じことを繰り返すことがとても苦手な私が、年初に「型を作る」という私がもっとも苦手とすることを言ってしまったのだから、しようがない。
まず塊より始めよ、で、泣きながら頑張っているのだが・・・妙薬があったらお知恵をください。