知ったかぶりのロシア語講座その1:私の名前は・・・一つじゃない????
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ソチオリンピックを観戦しに個人旅行をするからには、ロシア語を学ばねば、と思った。この発想は、なかなか翻訳会社の社長らしいし(笑)、何よりも英語が通じない国でのサバイバル力があがる。おまけにこのことがきっかけで、アークコミュニケーションズのロシアビジネスが増えれば一石二鳥である。
と、思ってからはや1カ月半。
ロシア語の習得の難しさは噂には聞いていたが、 ここまでだったとは。
格変化が大変とはこういうことだったのか!
ロシア旅行を円滑にするのが目的なら、 実用的なロシア語を10個覚えたほうがはるかに役に立つのだが、
私は音韻論、文法マニアなのである。意地で勉強を続けている。
その私の意地を利用して、このブログを読んだ皆さんが、「ねぇねぇ、ロシア語ってさぁ、○○なんて知ってた?」と言えるようなネタを提供したい思う。
ロシア語会話が上達するものではないと、先にお断りしておく(笑)
だが、きっとロシア語に興味が深まり、この言語を操るロシア人に興味をもつことであろう。
本日のテーマは、私の名前は・・・一つじゃない????
いきなり最難関の格変化の話から始めるのは、私の受けた衝撃を共有してほしいからである。
英語には名詞の格変化は基本的にはない。主語も目的語もFatherである。ドイツ語は冠詞が格変化をし、冠詞が就職する名詞が目的語なのか主語なのか教えてくれる。大学で第二外国語にドイツ語を取った方はご存じだろうが、あのder(1格) des(2格) dem(3格) den(4格) である。例えば父を意味するVaterだが、主語には1格(der Vater)を使い、目的語には3格(dem Vater)を使うのである。
お気づきのようにラテン文字のNはキリル文字ではHである。しかし、注目してほしいのはそこではなくて、赤字はみ~んなおんなじAnnaさんなのだ。
さてロシア語は・・・・よい話をしよう!ロシア語には冠詞がないのである。英語の時に悩む、この名詞にはaをつけるのかそれともtheをつけるのかなどと、悩む必要が全くないのである!
ブラボー!
悪い話は・・・冠詞がない代わりに、名詞が格変化するのである。それも固有名詞が変化するのである。
ではここでトルストイのアンナ・カレーニナさんに登場していただこう! さぁ、行きまっせ! Это Анна.(This is Anna.)
Это зонтик Анны. (This is Anna's umbrella.)
Я звоню Анне. (I phone Anna)
Я люблю Анну. (I love Anna)
Я работаю с Анной. (I work with Anna)
お気づきのようにラテン文字のNはキリル文字ではHである。しかし、注目してほしいのはそこではなくて、赤字はみ~んなおんなじAnnaさんなのだ。
一番複雑なところから話を始めてしまったと反省。
でも、固有名詞が代わるなんて、驚き、もものき、さんしょうのきである。
名前だけはどこでも普遍的だと思っていた私の脳天をかち割った話題から始めたかったくて。
今日はこのくらいで・・・
paka! (またね)
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