小さい組織のための、簡単で実用的な5つの屋外避難準備
東京もまだ余震が続いている。M7以上の余震が3日以内に来る確率が70%以上なわけだから屋外への避難準備も進めたほうがよい。
しかしながら、大企業なら立派なマニュアルがあっても、小さい組織だと全く準備していない会社も多いのではなかろうか?
金曜日に広域避難場所へ移動した経験を踏まえて、今からでも簡単に出来る6つの準備を紹介する。
①スタッフの連絡先一覧表を作って責任者は携帯する
総務が用意してくれた連絡先一覧表が、避難の際には一番役に立った。30人以上スタッフがいると、誰がいないのかを確認するのも大変だ。ちなみに弊社の連絡先一覧表には部署ごとに、名前、自宅住所、自宅電話、携帯電話、携帯メール、家族等の緊急連絡先が載っている。例えば、今日突然、輪番停電の発表があっても、社員の住所がわかるので、誰が影響を受けるのかすぐわかる。
②責任者以外に点呼者と情報収集者をアサインする
責任者は組織の長がなるのですぐ決まるはず。その責任者は、イレギュラーな対応、正しい判断を下すために、出来るだけルーチーン作業を引き受けないほうがよい。
避難におけるルーチーン作業とは、スタッフの所在確認と震災情報収集である。多くの避難者の中で、10人以上のグループで移動すると、点呼者がいる。先頭と後尾の担当を決めるとなおよい。
また、携帯用のテレビ、ラジオ、スマートフォンを持っていると、たいていの最新情報を入手出来る。
③ヘルメットなど他と識別するグッズをもつ
何度も言うが、集団行動をとるのが難しくなるので、一目で仲間とわかることが大事だ。ヘルメットなら、身の安全を守れて言うことなし。たとえ、帽子でもハチマキでも旗でも役に立つ。
④避難場所とそのルートを確認する
広域避難場所を確認するのはもちろんだが、ルートを優先したい。例えばガラスの落ちてくる可能性のあるビルの下は避けたいルート。ルートが悪いのならとりあえず近くて安全な場所に移動してから、必要に応じて広域避難場所へ移動すればよい。
⑤防寒、携帯電話、お金の携帯をスタッフに促す
もちろん、その用意をする時間があったらということだが、一度避難すると少なくとも、1時間は戻ってこれない。体力温存のための上着は必須。また携帯電話やお金を持参し、最悪、そのままでも帰宅できるようにしたい。
⑥社員をつなぐメーリングリストを作る
災害用の書き込みサイトを用意するのもいいが、普段使わないものは役に立たない。弊社では全社員が登録されているメーリングリストがある。「本日の朝礼は中止」とか「お土産買ったから食べて」というように毎日使っているので、メールアドレスを誰もが覚えている。たとえメールの量が多くなってもこれが一番現実的だった。
屋外避難対応がまだの組織はご参考にしてください。