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翻訳発注ルール6:最新のIT技術の活用を考える

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機械翻訳、それは子供の頃から憧れ、そして今も憧れているものだ。これだけIT技術が進歩しているのに思ったほど進歩がないというと言いすぎだろうか?時が経てば経つほどその翻訳品質について期待度があがるので、しようがないのか。

翻訳会社が機械翻訳を使ってお金をいただくのは相変わらず難しいというのが私の見解だ。
下訳に機械翻訳を使うことをしている翻訳会社もあるが、アークコミュニケーションズではしない。というのも、一度機械翻訳で品質悪く翻訳したものを、翻訳家が品質を向上させる作業は、元の訳文にどうしても引っ張られてしまうため、なかなか難しいので。(ここで言う品質とは和訳であれば「日本語らしさ」を指している。)

が、クライアントがユーザーとして機械翻訳を使うメリットは増えている。機械翻訳ソフトの値段も格段に安くなったし、例えば、インターネットで英語のサイトをサーフするときなど、機械翻訳を使うと便利だ。

機械翻訳以外のITツールの進歩は著しい。翻訳支援ソフトやワークフロー管理、用語集など、色々駆使することにより、生産性はかなりあがる。これらのツールはプロが使うことが多く、ユーザーのみなさんにはなじみの無いものが多いだろうが。

機械翻訳と翻訳支援ソフトの違いを簡単に説明すると、機械翻訳は機械がすべて翻訳するのに対し、翻訳支援ソフトは翻訳家が翻訳した訳文と原文をペアリングさせた上でデータベース化し、次に同じ原文を翻訳する際にデータベースから訳文を抽出して使う。
よって初めての原文は訳せないが、2度目以降であればファジーマッチ機能もあるので、使い回しがしやすい。

大量の技術文書などは翻訳支援ソフトも含め、ITツールを活用することによって、ばらつきが抑えられたり、納期が短くなったりする可能性があるので積極的に翻訳会社が利用しているかどうか聞いてみるのも手だ。

注記:このエントリーは当社発行小冊子「翻訳品質を上げる7つのルール」の補足として書いています。小冊子に興味がある方はこちらからお求め下さい。
http://www.arc-c.jp/present1/index.html

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