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翻訳発注ルール7:何はともあれ翻訳会社にフィードバックを行う

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結局、経験から学ぶことが一番品質を向上させる。良い内容でも悪い内容でもフィードバックをいただける顧客はたいそうありがたい。

クレームに近いフィードバックをいただく時に注意しているのは、私たちがプロテクティブになりすぎないことだ。顧客にとって、フィードバックを返すのはとってたいそうな手間で、そのまま黙って2度とお付き合いしない方がずっと楽なはず。責められていると思って対応してしまうとせっかくのサービスの向上チャンスを失ってしまうと肝に銘じている。

フィードバックの内容についてだが、顧客が気になることは翻訳会社に何でも伝えてほしい。
誤訳はもちろんのことだが、社内用語や専門用語の訳し方、文体の好み、レイアウトの好み、仕事の進めかた、なんでもありだ。場合によっては対応できないこともあるが、それはそれでどうするのか、次のステップに進める。

ところで顧客にとってフィードバックを返すことが難しい理由はいくつかある。
例えば、翻訳発注という窓口業務だけを担当しており、その後、納品物がどうなったか全く感知していないため。
例えば、翻訳品質に対して、自分では判断する力がないため。例えば知らない言語に翻訳してもらっても全くわからないはず。

上記の例だとどちらも担当者が品質を判断できる人に意見を仰がなければいけないので、かなりの手間になり結局フィードバックがもらえないままになりがちだ。しかし、顧客の立場に立って考えた時に、次回その翻訳会社を使うべきか否かを判断できないので、少々もったいのではと勝手ながら思う。個々の細かい翻訳の品質は別としても、ベンダー選定の評価くらいはエンドユーザーに是非聞いてみてはいかがであろうか?

翻訳会社のモラルという観点では、「翻訳した資料を使って会議がうまく運営できました!」というフィードバックは大変嬉しい。というのも、私たち自身が嬉しいこともそうだが、何より翻訳家に顧客の喜びを伝えることが出来るから。

当社は、翻訳家の納品物のチェックをしているのでそのフィードバックは必ず返す。しかしなばら、翻訳家は当たり前のことながら、翻訳会社ではなく、顧客の生の声を聞きたいのだ。そしてそれを出来るだけ正しく頻繁に伝えるのが翻訳会社の役目だと思っている。

たった7つのルールなので1週間で書き終えるかと思っていたら、ちんたらやっていたので、3週間もかかってしまった^^;おつきあい下さった読者の方ありがとうございました。このブログをきっかけに本体の修正をかけるというのが当初の目的だったことを忘れないようにしないとね^^;

注記:このエントリーは当社発行小冊子「翻訳品質を上げる7つのルール」の補足として書いています。小冊子に興味がある方はこちらからお求め下さい。
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