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プロセスの評価は難しい

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人事評価の本を読むと、「結果」ばかりでなく「プロセス」も評価すべきと書いてある。しかし、正しい「プロセス」が何を指し、それをどのように評価するのか、認識を共通にするのは難しい。

例えば、営業なら、売上必達の目標数値があるだろう。その目標数値以外に、「プロセス」も評価に入れることには賛成だ。さて、それではどういうプロセスなら評価に値するのだろう。

「何回も足を運んで顧客を口説いたんですけど、買ってくれませんでした。その努力を評価してください」担当者からこう言われたとき、皆さんならどうするだろう?

もしその会社が、「当社の営業スタイルは顧客に足を稼いでなんぼだ。商談を成立させるまでに、最低10回は顧客に足を運ぶこと。」と言っていて、10回以上その担当者が足を運んでいるのなら、その「努力」は正しいプロセスとして評価できる。

が、「当社の製品は社長がディシジョンメーカーなので、必ず社長と話すこと」と会社が認識していて、担当者が「一生懸命社長以外の人を何度も口説いていた」のなら評価できない。

会社として得て欲しい「結果」と社員との認識のばらつきは少ないが、その結果を辿るための「プロセス」まで会社が規定していることは少ない。(そして、そのプロセスをきちんと定義できている会社の営業は、誰が行っても好成績を残せることが多い)規定されていないプロセスの評価に社員と会社でばらついてしまうのは当然だ。

プロセスを規定していないと、「結果」以外のすべての事柄を「プロセス」という言葉の中に押し込めてしまうことも出来る。
「そういうプロセスを辿ろうとした気持ち(実際にはやっていない)を評価してほしい」
「いろいろよく考えたこと(何も実行に移していない)を評価をしてほしい」

結果が出ようがでまいが、実行に移して初めて、評価される。
その認識だけは共通化したいと思っている。

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