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Powerpoint:便利でトラブル多き愛すべきSoftware

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「パワーポイントで書かれたものを翻訳する時は、要注意!」
こんなまとめ(?)の言葉で終わった昼食会。

最近起きたトラブルを分析することで、傾向不良や恒久的な問題が見つからないかと思い、翻訳チームで昼食をとりながら意見交換。

最初は、顧客の業種だとか、コンテンツの内容だとか、納期の長さだとか、そういう要因がトラブルと深く関わりあいがあるのではないかと想像していた。

が、「パワーポイントが諸悪の根源」という面白い結果になった。主な理由を3つあげると

その1:翻訳以外にレイアウトを調整する手間がとてもかかる
・特に日本語から英語に訳すと文字数が多くなるため、テキストボックスに入りきれなくなり、レイアウトが崩れる
・エクセルを貼り付けるなどの加工をされると、編集することも出来ず、一から作り直さなければいけない
  このような手間が顧客が想像しているより納期やコストアップにつながる

その2:翻訳する上での手がかりとなる情報が極端に少ない
・文章ではなく単語が羅列されている形式が多いので、行間を読んで翻訳をしなければならない
・文字数が少ないので翻訳が簡単と思う顧客もいるが、実はその逆で、難しい。
よって品質の問題につながりやすい

その3:使われる場面がクリティカルで、顧客に翻訳以上の期待度がある
・提案書の作成など、付加価値の高い資料として使われることが多い
・ 特にセールス場面で使われる場合は、翻訳の範疇を超えて、プレゼン資料としての品質を求められる
・残念ながら、プレゼン資料の翻訳料金にお金をかけるという発想が顧客にはまだあまりない

上記以外にも、パワーポイントというソフトウェアの性格に起因する問題が山のように出てきたのだ。

その昔は、ソフトウェア自体の安定性の問題もあって、ファイルが壊れるなどで泣かされていた。
今は、ユーザーがパワーポイントを十分に使いこなしているがゆえに起こるトラブルが多いなんて、ちょっと皮肉。

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