結果より期待をコントロールする
トラブルが起こる時は何が要因だろうか?
トラブルの多くは結果そのものではなく、顧客が抱く期待との乖離の大きさに由来すると言われている。
随分昔100円ショップでホッチキスを買い、ガチャリと押したら、紙をはさんだまま2度と戻らなかった。あまりのお粗末さに笑ってしまい、安物買いの銭失いだなぁと思った。(ちなみに最近の100円ショップは昔と比べ物にならないほど品質が高い)
片や1000円のホッチキスを買ったとき、表面に引っかき傷があり、無性に腹がたった。(もちろんホッチキスとしては使えたが)
一般論として、結果そのものをコントロールするより、期待をコントロールする方が効果が大きい。(極論を言えば、サービスレベルを上げなくても、実態とかけ離れた低い期待値を顧客にもたせることが出来れば、顧客満足度は高いことになる。)
期待値をコントロールするのは、心理学的にコントロールすることも可能ではあるが、私はオーソドックスに考えている。
カスタムメイドのサービスを提供する我々は、事前に顧客へ出来るだけ忠実にアウトプットのイメージを伝えるよう努力しているのだ。
企画書を出来るだけ具体的に書く。
コンセプト作り/要件定義のフェーズで手を抜かない。
場合によってはプロトタイプで仕上がりイメージを共有する。
見積もり条件を出来るだけ細かく提示する
などなど。
デザインのような嗜好性に左右されやすいものでも、事前に顧客とイメージを共有しているとトラブルになりにくい。
顧客の期待値をあげるからサービスが売れるというのも真実だけど、「私たちは、10人から1回ずつ依頼をいただくより、1人から10回依頼をいただく仕事をします。」を標榜する私たちは、まずは誤解(過度の期待)を無くすことに努めている。
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