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【16億8000万食】『正麺』はインスタントラーメンの新定番となるか

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 わたし、実は結構ラーメン好きだったりします。おいしいラーメンがあると聞けば、機会を見つけては出かけてしまいます。出張先でもまず探すのはラーメン店だったり。先週も静岡・島田に出かけたときは、名店・燕に出向きました。いやもう、実に美味かった~。
 
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 こう見えてもわたしは料理が好きなので、時間があるとよく作ったりします。最近はTwitterのつぶやきの半分くらいが食べ物かも(苦笑)。でも、ラーメンは作りません。というか、手が出せない。ラーメンの美味い店というのは、マネできない感じがあって、挑戦してみようという気にならないんですよね。ラーメンは、プロが作るもの、外で食べるもの、というか、その方が断然美味いと思っています。

 でも、時間がなくて速攻食べたい時とか、ナベの締めにラーメン投入したい時とか、インスタントラーメンのお世話になる機会もあります。ですから、我が家には何らかのインスタントラーメンが常にストックされています。常連は『中華三昧』(明星食品)でしょうか。ノンフライ製法により乾燥麺でも生の麺に近く、結構美味いとは思います。しかし、あくまでインスタントはインスタント。どうがんばっても、ラーメン専門店のそれには及ばない、というのがわたしの正直な感想であります。
 
 そんな中、インスタントとしては画期的に美味いと思えるラーメンに出会ったのです。その名も『正麺』。「せいめん」と読みます。製造元は、『赤いきつね』『緑のたぬき』で有名なマルちゃんブランドの東洋水産。とにかく麺がインスタントの乾麺とは思えない、生っぽい食感なんですよ。正直びっくりしました。

 
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 この『正麺』のことをFacebookで軽くつぶやいたら、思いのほか多数の方から反応がありました。みなさんラーメンには敏感だなと(笑)。そこでちょっと調べてみたら、意外なことがわかりました。インスタントラーメンの世界では、ご存じ『チキンラーメン』(日清食品)と『サッポロ一番』(サンヨー食品)が長年の両巨頭らしいのですが、発売してわずか4か月の『正麺』が、2トップを猛追しているというのです。

 年間【16億8000万食】。ピーク時、1972年の37億食(1971年にカップ麺が登場)から減少しているとはいえ、「国民食」としての即席袋麺の地位は揺るぎもない。
 ところが、この業界。『チキンラーメン』(日清食品)、『サッポロ一番』(サンヨー食品)というメガブランドが半世紀前後も君臨し、ほかのブランドは太刀打ちできない状況が長く続いていた
…(中略)…
2011年11月。全国一斉発売された『マルちゃん正麺』は、発売直後から一気に市場での話題を独占。『チキンラーメン』『サッポロ一番』という二大巨頭に肉薄する驚異的な売り上げを記録しているのだ…(後略)

NEWポストセブン2012/2/25記事より一部引用

 そうですか、売れてるんですね、コレ。味は醤油、味噌、豚骨の3種。我が家では、ナベに投入することを考えて、醤油味をストックしています。かみさんによれば、5個入りで特価品だと300円くらいらしいので、1個単価は60円程度になります。『中華三昧』の半値ですね。この価格でこの味は、結構スゴイなと。

 元々マルちゃんは、これまでもノンフライ製法のインスタントラーメンを多く手掛けています。とはいえ、この『正麺』、製法に画期的な技術革新があったとか、巨額の宣伝費を投入したとか、そんな話は聞こえてきません。でも、売れていると。消費者はやっぱりよく知っている、ということでしょうか。

 それにしても、「「これこそが正しい麺」「理想のラーメンの完成形」という自負を込めて『正麺』と名付けられた」(同記事)そうですから、けっこう大胆ですよね。この自信はどっから来たんだ? これって、たとえばカップ麺の『ラ王』みたいに、トップブランドが満を持して出す新製品的ネーミングかなって思いますけど。わたし的には、何気に

 
 マルちゃん、図々しくて好きかも(笑)。
 
 『正麺』がもし、美食アカデミーに登場したら、、、川越さん、なんて言いますかね。

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