【57.2%】親同伴がフツーな進学イベント、オープンキャンパス
暑さがぶり返したこの週末、わたしは土日ともにオープンキャンパスで出勤していました。オープンキャンパスは、いまや大学の広報にとって最も重要な戦略的イベント。この集客は、受験動向に大きく影響するといわれており、私立のみならず国公立大学も力を注ぐ一大イベントとなっています。もちろん多くの高校生が利用していて、人気大学のオープンキャンパスには、代表的イベントである体験授業に受講希望者が殺到。その混乱を避けるために事前申し込みで抽選する大学も少なくありません。
このオープンキャンパス、大学毎で独自に日程を決めるため、参加を希望する高校生は、開催日程をにらみながら、夏期補習授業や部活動などとの調整が必要になり、頭を悩ませているようですね。特に夏休みが始まる7月20日前後から8月前半の土日は、さながらオープンキャンパス・ラッシュ。この時期、電車内の広告を見渡すと、多数のオープンキャンパス告知広告を目にします。
これは名古屋の人気私立3大学が連携し電車内の広告。独自色を打ち出して競う大学が多い中での合同広告は極めて珍しいと思います。いずれも多数の受験生がいる大学だけに、大変面白い試みではないでしょうか。結果が気になるところです。
一方で、日程の重なりを考えるなら、せっかくの夏休みですから土日じゃなくてウィークデーにやれば、と思う方も多いでしょう。しかし、昨今のオープンキャンパスは、保護者同伴が大変増えています。リクルートが発表している進学センサス2011によれば、
・大学進学者のオープンキャンパスへの参加率は、高校3年間で94.0%
・一人あたり参加校数は4.26校
・親と参加したことがある女子は【57.2%】、男子は27.8%
となっており、女子の過半数が親同伴でオープンキャンパスに足を運んでいることが判っています。これを受けて、親が参加しやすいように土日開催にするのはもちろん、「親向けメニュー」を開設する大学が増えており、親の関心が高いと言われる「学費・入試・就職」の三大テーマに答えるプログラムを拡充しています。
オープンキャンパスが盛んになる背景には、激化する受験生獲得競争があります。宣伝合戦がエスカレートし、進学イベントのフェスティバル化を憂う声も聞こえてきます。ただ、オープンキャンパスによって、大学の情報開示は格段に進んでいることは間違いないでしょう。受験生やその保護者は、いろんな施設を自分の目で見て、教員や学生の声を聞いて、自分の体験を通じて大学を選ぶことができるようになっています。是非とも有効に活用して欲しいものです。