オルタナティブ・ブログ > 中村昭典の気ままな数値解析 >

●人、●%、●億円…メディアにあふれる「数値」から、世の中のことをちょっと考えてみましょう

【10年】 わたしが毎年この時期に職務経歴書を書いている、3つの理由(3)

»

 2回に渡って、わたしが【10年】間、毎年職務経歴書を書いている理由をお話してきましたが、今回はその最終回。実はわたし、職務経歴書を書くことで、「年に1度、強制的に転職を考える」ことにしています
 
 誤解があるといけませんので断っておきますが、転職したいと告白しているわけではありません。そんなこと堂々と書いたら大変だ(笑)。第一回では、職務経歴書を書きながら、これまで自分が歩んできた道のりを整理し、何ができるようになったのか、何を実績として残せたのかなどを振り返ってきたと書きました。そして第二回では、職務経歴書に書き連ねた過去を踏まえ、この先自分がどうなりたいのか、何を目指したいのかを考えると書きました。そして
一番大事なことは、今、どうすべきかを決めるということです。
 
 つまり、
自分がこの先やりたいこと、進みたい道と、今置かれている立場、与えられている職務や待遇などとマッチングさせて、満足しているのか不満があるのか、目標があるならどこまで到達できているのか、何が足りていて何が足りないのか…これらを見極めて、今、ここで働きたいのかどうかを決めるのです。今、ここでがんばる理由をはっきりさせようということです。

 同じことをみなさんがされたら、場合によっては(人によっては)、転職に踏み出すという結論になる場合もあるかもしれません。転職しないまでも、自己申告制度などを活用して異動を上申するという手も考えられます。また逆に、ここでがんばる理由が明確になれば、転職しないという結論になるのかもしれません。それならそれで、もちろんOK。むしろこの結論が一番ハッピーだと思います。どんな結論になるにせよ、納得して決めること、転職するorしないという結論を出すというのは、とっても大事なことだと思うわけです。
 
 転職経験者ならわかると思いますが、ちゃんとした理由(動機、目標と言い換えてもいいでしょう)なしに、半ば勢いで辞表を出したりすると、その後が大変です。考えすぎて動けないという場合もありますから、転職には勢いも必要だとは思います。でもやっぱり、転職に踏み切る場合は、自分の進みたい方向を見定めることと、その実現可能性を計算すること、そして覚悟を決めることは、いつの時代も必要なプロセスだと思います。
 
 この3つ目の理由こそ、わたしが職務経歴書を更新しながら一番真剣に考えていることです。今、なぜわたしはここにいるのか。「仕事にやりがいがあるから」「成長できるから」「給料がいいから」「他にやりたいことがないから」「転職にはリスクがあるから」…理由は何でもいいんです。それが何であれ、はっきり自分で認識することが大事だと思うのです。これがはっきりしないと、人はがんばれないと思うのです。
 
 わたしは30歳過ぎたら誰にでも職務経歴書を書くことをオススメしているのですが、今は転職なんて考えてないよ…という人にこそ、是非一度経験してもらいたいと思っています。
 
こちらも是非ご覧ください:
 【10年】 わたしが毎年この時期に職務経歴書を書いている、3つの理由(1)
 【10年】 わたしが毎年この時期に職務経歴書を書いている、3つの理由(2)

Comment(4)