オルタナティブ・ブログ > 中村昭典の気ままな数値解析 >

●人、●%、●億円…メディアにあふれる「数値」から、世の中のことをちょっと考えてみましょう

【1.8秒】 Google Mapの徒歩検索が便利すぎる件

»

 先週、所用である出版社に出向いたときのこと。わたしは愛知県に住んでいますので、東京まで出向く場合は、それなりに準備が必要になります。事前に交通経路を確認し、JR東海のエクスプレス予約で新幹線のチケット予約を行って、、、ここまではいつものようにスムーズに進んだのですが、最寄り駅から先方のビルまで少し距離がありました。よくある話なのですが、調べるのに意外と時間がかかってしまうのがこの部分。近隣の詳細地図を開いて、さて、どう歩いたらスムーズに行けるだろうか、何分くらいかかるだろうかと思案するのですが、不案内な場所では思ったようにイメージできないんですよね。結局は近くまで出向いて先方の担当者に電話で確認して、、、というのがわたしのパターンでしょうか。
 
 そこで今回、ベータ版が公開になったGoogle Mapの徒歩検索機能を使ってみました。これまでもクルマで出かける場合の経路検索でGoogle Mapを使っていましたが、そこに今回「徒歩で行く」というのが加わったので、早速試してみました。使い方はいたって簡単。出発地と目的地の住所を入れ、検索ボタンを押すだけ。これ一発で、
「最寄り駅までの公共交通機関ルート」+「最寄り駅から先方までの徒歩ルート」の両方が一気に表示されます。こりゃ確かに便利。というより便利すぎるくらいです。
 
090814googlemap  
 
 特に秀逸だと感じたのが、今回の徒歩検索。
駅の何番出口を出ると近いとか、道路の右側左側どちらを歩くとか、どこで横断歩道を渡るとか、とにかく詳細に候補を提示してくれるのです。歩く距離もメートル単位で詳細に表示。さらにポイントになる場所ではStreet Viewを組み合わせて近隣の風景を写真で確認することも可能。まさに至れり尽くせりという感じがしました。
 
 もちろんiPhoneなど携帯端末でも対応していますので、これがあれば駅に着いたその場で検索可能です。ただ現地で調べるのなら、GPS機能を使った検索は他にもたくさん方法がありますので、Google Mapを使わなければいけない必要性はさほど高くないのかもしれません。またこうした携帯端末を持たない人も多くいます。わたしの印象では、自宅の大きな画面でルート全体を表示しながら行き方をイメージしたい場合や、事前に必要な時間をチェックしておきたい場合などには大変重宝すると感じました。
 
 ::: ::: ;;;
 
 もうひとつ感じた特徴は、検索結果を表示するスピードです。
最新のカーナビでもルート検索するには数秒かかりますが、Google Mapでは待ち時間を感じる前にルートを表示してくれます。ちなみに、愛知県にあるわたしの自宅から新宿区にある出版社までのルートを検索した今回の場合で、検索に要した時間は【1.8秒】。光接続による通信環境が整っているなら、ほぼリアルタイムで検索可能でしょう。またマウスドラッグでルートを変更しても、すぐに追随してルート変更してくれます。ここにはGoogleの誇るクラウド技術がフルに活かされているとのこと。Google Japanの発表によれば、「クラウドでバリバリ計算して検索結果を返すという、Googleならではのスピード感」。ちなみにStreet Viewもサービス提供地域を全国22都道府県まで拡大し、より便利度を上げてきています(12月2日付けGoogle Japan発表)。
 
 さてこの徒歩検索機能、現在はベータ版の公開で、歩行者ベースの詳細情報は大都市部だけに限っているようです。「米国のGoogle Mapsでもルート案内機能はあるが、“道路ベース”のものにとどまり、今回のように歩道や歩道橋、横断歩道、エレベーターの位置など歩行者向けのデータまで駆使してルート案内機能を提供しているのは日本だけ」(Google japan)。今回の詳細な徒歩検索機能の実現は、詳細な地図データが用意されている日本ならでは、ということのようです。
 
 出張時の交通機関検索など、駅から駅までの検索サービスなら豊富な選択枝が提供されてきましたが、駅から目的地までの徒歩による行き方の検索には一手間かかっていました。今回のGoogle Mapによる徒歩検索で、かゆいところに手が届くサービスが提供された感じがしますね。もっとも個人的には、ちょっと迷いながらフラフラ歩くのも悪くないと思ったりしていますが。。。

  
※文中Google Japanコメントはこちらから引用

Comment(0)