進化するWeb2.0モデル ~第2回 Web2.0とブログ・SNSビジネスの親和性~
【Web2.0の概略】
Web2.0という考え方のビジネスが市場に出てきて、はや数年・・・・。これまで様々な
ビジネスが出現している。ただ第一回でも述べた通り、Web2.0の基本的なモデルは
『サービスに参加するコンシューマー(あるいは法人の場合もあるであろうが)の
ネットワーク化』と『企業とコンシューマーとの双方向的なコミュニケーションが
とれる』といった2点に集約できると考えている。『広告ビジネス』が主体となりつつも
いわゆる、新たなビジネス/収益モデルの構築のためのインフラであると考える。
前回、この人的ネットワークを利用したビジネスモデルの出現について言及した
が今回はその他、新規のビジネスモデルでいくつかあろうであるなかからECサイト
との連携について言及したいと思う。
※参考
進化するWeb2.0モデル 第1回
http://blogs.itmedia.co.jp/akilat/2006/10/web20_c386.html
【Web2.0とE-コマースとの連携】
近年、ブログ業界においてもブログとリアルな商材(いわゆるEコマースの連携)
が見られるように感じる。これまでブログではGooブログやライブドアブログ、
ココログのように全方位型のブログサービスが主であったが、ここにきて
昨年Seesaaが物販サービスとの連携を模索したり、ケンコーコムも物販サービス
につなげるためのツールとしてブログサービスを提供している感がある。また、
ビルコレもアフィリエイト広告型ではあるものの、ECに特化したブログサービス
を提供している感が強い。下記URLはブログサービスについてのポジショニングを
参考にまとめたものである。
http://tanaka-akira.up.seesaa.net/image/A5D6A5EDA5B0.jpg
【ブログサービスとECサービスとの親和性】
次にブログサービスとECサービスとの親和性を見たときにその有無があるかを
検証していく。この際、ブロガーが『自身の書くブログに経済的付加価値を見出し
ているか』という観点と『クチコミ効果があるか』の2点に焦点をあて調べてみる。
まず、1点目のブロガーがブログを書くこと以外に何らかの経済的な価値を求める
かについては2006年6月NEC総研が公表したデータによると、58.6%ものブロガーが
アフィリエイトなど既に何らかの経済的付加価値をつけてサービスを行っている
との事である。
2点目のクチコミ効果についてもオプト・クロスマーケティングが2006年8月に公表
したデータによると商品購入後にその商品について誰かに伝えるブロガーは60.0%
にものぼり、他のメディアを圧倒している。また商品を知るきっかけにもブログは
37.0%とTV(72.0%)、ネット広告(58.0%)、雑誌(50.7%)の次に有力なメディア媒体と
なっている。
また、ブログの信憑性についても83.7%のブログ閲覧者が『ある』ないしは
『ややある』と前向きな回答をしている。
こうした状況を踏まえると、ブログとEコマースとのビジネスの親和性を感じる事が
できる。
【結論】
今回、Web2.0のビジネスからビジネス/収益モデルが多様化しつつあることをブログ
に書いてみたが、あくまで個人的な考えから作成しており、皆様はどう思われるで
しょうか?
まだまだ既存のビジネス/収益モデルでいくのか、既存のビジネス/収益モデルを
土台に新たなビジネスが出来るのか注目している。