今のコンピュータの世界には、たくさんの選択肢と優れたオルタナティブがあるのですが、それでも過去の投資を守りたいという気持ちがITマネジャーらにはあるのでしょう。それは理解できます。
そこでわれわれサンでも、企業顧客を支援するために、他社と協力しながら2種類の新しいビジネスモデルに取り組んでいます。
ひとつは、サンのすべての製品が競合他社を含めた他社製品と相互運用できるようにすることです。この点においてわれわれは業界で最も優れた相互運用性を提供できることを目標としています。その取り組みの一環として、SeeBeyondやTarantellaなどの買収も行いました。
Tarantellaの技術によって、非常にセキュアなシンクライアントソリューションであるSun Rayの環境で使い慣れたWindowsのアプリケーションを利用することができます。こうした相互運用性への取り組みの成果は、JavaOne Tokyo 2005でも紹介できると思います。
もうひとつは、長期的な視野に立った、ユーティリティーコンピューティングへの取り組みです。
毎年、トヨタやホンダから魅力的な新車が出てきますが、だからといってそのたびに買い換えていく余裕はありません。ユーティリティーコンピューティングというのは、言ってみれば、最新のクルマを常にレンタルできるようなものです。最新のハードウェア機器を購入しても、すぐに陳腐化してしまうというリスクを取り除く方法なのです。
ユーティリティーの典型的なサービスは、水道、電気、ガスなどです。電気を使いたいからといって個人や会社がわざわざ発電機を買わないでしょう。ユーティリティーコンピューティングの目指すところもそれと同じです。