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最近のフェイスブックの進化のスピードは、本当に凄まじいものがある。ユーザの間からは、「ついて行けない」という声もちらほらと聞こえてくるありさまだ。そんな中にあって、私が個人的に注目している新しい機能が、「いいね!」以外のボタンが自由に作成できるというもの。そこで今回は、この「いいね!」以外の新しいボタンが、F-コマースにどんな変化をもたらすかということについて考えてみたいと思う。

この「いいね!」以外の新しいボタンを実装するには、先日開催されたフェイブックの開発者向けカンファレンスf8で発表された、オープン・グラフが提供する新しい拡張機能を利用することで実現可能になるようだ。では、この「いいね!」以外の新しいボタンの登場によって、F-コマースはどう変わるのだろうか。

すでに「Like」に代わる新しいアクションボタンのリリースを表明している米国のフェイスブックアプリの開発ベンダー8thBridgeの表現を拝借すると、”More Expressive Shopping”が可能になるらしい。”More Expressive Shopping”、日本語に訳すとすれば”もっと表現力豊かなショッピング”といったところだろうか。つまり、新しいオープン・グラフが提供する拡張機能を利用することで、ユーザは今まで以上に表現力の豊かなショッピング体験を手に入れることが可能になる。

以下の図は、8thBridgeが公開した図を参考に、独自に作り直したものである。表現力豊かなショッピング体験を可能にするものとして、「Like(いいね!)」以外のボタンを作成することが可能になったことが挙げられる。今までは、下の図のような状態にあっても、「いいね!」でしか表現することができなかった。しかし、今後はその時の現在の状況を、いろんな表現が可能なボタンで表現することができるのだ。

たとえば、ロレックスの時計が無性に欲しい時は、「Like(いいね!)」ではなく「Want(欲しい)」を使うことができる。そして、その欲しいという状態を後で共有することが可能になっている。いよいよ購入が決まった時は、「Shop(購入する)」ボタンを使えばいいだろう。また、すでにロレックスの時計を所有している時は、「Own(持っている)」ボタンで表現することができる。このように、その時の自分の置かれている状態を、適切なボタンで表現し、それをシェアすることができるようになっている。

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今までは、全ての状態を「いいね!」で表現しなければならなかったわけだが、今後はその時の状態をもっとふさわしい言葉で表現することができるようになるわけだ。「本当はいいね!じゃないんだけど、他にないからまぁいいか」といった感じで「いいね!」ボタンを押さなければならないようなことがなくなるということは、ショッピング体験を表現するにはかなり大きなメリットだと言える。

以下の図は。これも8thBridgeが公開した図を参考に、独自に作り直したものである。左側は、2011年F8以前の状況を表している。これまでは、コンサートを見に行くにしても、リーバイスのジーンズを購入中でも、フォルクスワーゲンの自動車をすでに持っていても、アップルのアイフォンが欲しくても、全ての状態を「いいね!」で表現するしかなかった。「いいね!」というボタンは、いつの間にかいろんな意味を持った不思議な言葉ボタンに成長してしまっていたのである。

ところが、2011年F8以降は、それぞれの状態を表す最適な言葉で表現することができる。「参加中」、「購入中!」、「持っている!」、「欲しい!」などのボタンを、その時の状態に応じて使い分けることができるのである。つまり、やっと「いいね!」の呪縛から解放されるわけだ。

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「いいね!」以外の新しいボタンによって実現される「表現力豊かなショッピング体験」は、フェイスブックユーザに何をもたらしてくれるのだろうか?それは、ファン同士のより質の高いエンゲージメント(交流)意外にない。今までのように、すべてのショッピング体験を「いいね!」で表現するのではなく、その時の状態に合った表現をすることができることで、より深いエンゲージメントが可能になる。

もちろん、それはファン同士の関係だけについて言えることではなく、ブランドとファンの関係においても同じことが言えるだろう。「表現力豊かなショッピング体験」は、ブランドとファンのエンゲージメントを、より親密なものに高めてくれる効果がある。

もう一つ重要なことがある。「いいね!」以外の新しいボタンは、フェイスブックファンページ上に用意されるビデオに対する表現も大きく変えてしまう可能性を秘めている。下の図は、私がフェイスブック上で公開しているセミナービデオのキャプチャーだ。今までは、このビデオを見ていろんな感想を持ったとしても、「いいね!」ボタンを押すしかなかった。しかし、今後は図の通りいろんなボタンで感想を表現することができるようになる。

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※ 実際のフェイスブック上のセミナービデオ 

今回は、「いいね!」以外のボタンがF-コマースに与える影響について考えてみた。恐らく、年内には米国で第1号の「いいね!」以外のボタンを実装したF-コマースショップが登場してくるはずだ。

※ 今回の関連記事

8thBridge「The News From f8 And What it Means For Shopping」 

Social Commerce Today「Your Apps. Now with Friends. Facebook’s New Social Commerce Play」 

■ F8 2011 Keynote

 

Watch live streaming video from f8live at livestream.com


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伊藤 靖

伊藤 靖

株式会社リトルウイングス代表取締役。
青森県弘前市出身。大田区蒲田在住。
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