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ちょうど同じタイミングで、オランダを代表するビールメーカーのバイラルビデオ広告が公開された。ハイネケンとババリア。ハイネケンは知ってるいるけど、ババリアは初耳という方が多いかもしれない。ババリアビールは、日本での知名度ではハイネケンビールに劣るものの、世界的にはハイネケンと並ぶオランダのビールメーカーとしてその名を広く知られている。オーナーがサッカーファンなのか知らないが、イタリアのサッカークラブACミランとオランダのサッカークラブPSVアイントホーフェンのオフィシャルスポンサーを務めていることでも有名だ。


■ ハイネケンビール「Heineken The Date」



■ババリアビール「Bavaria - Hugh Hefner」



同じオランダを代表するビールメーカーの作品でありながら、まったく異なるアプローチでビデオ広告を制作している点が面白い。ハイネケンの方は、タイトルが”The Date”となっていることからもわかる通り、若い二人のジャズクラブでのデートシーンが中心になっている。席に着くまでの間、バンドの演奏シーンや謎の老人が出てくるシーンを挟み、最後にやっとハイネケンビールで乾杯というラストシーンで終わる。バックの音楽も映像も、スピード感を意識した演出になっている。

一方ババリアビールの主人公は、70歳以上はあると思われる老人。それがとんでもないプレイボーイで、若い女の子をたくさんはべらしているといううらやましい設定。音楽もゆったりとした感じで、アメリカのビールメーカーの作品じゃないかと勘違いしてしまいそうな演出になっている。ラストシーンは、気の合う仲間と乾杯という設定だ。

例によって、現時点での視聴回数とソーシャルメディアにおけるシェア回数を図にまとめてみた。ハイネケンの方がババリアよりも4日ほど先に公開されているせいか、視聴回数は少し差がついているものの、ソーシャルメディアにシェアされた回数はほぼ互角と言っていい。


Vs


ハイネケンはバイラルビデオ広告業界の常連と言ってもいい存在で、過去にも話題になったバイラルビデオ広告をたくさん生みだしている。一番視聴回数が多い作品は、2008年12月29日に公開された「NEW Heineken Commercial - verry funny」で、1,000万回以上も視聴されている。昨日のブログで紹介したランキングチャートでも67位にランキングされているほど、ハイネケンと言えば「verry funny」と言われるほど有名なバイラルビデオ広告だ。まだ視聴したことがない方は、これも是非視聴してみてほしい。


■ ハイネケンビール「NEW Heineken Commercial - verry funny」


今回のハイネケンとババリアのバイラルビデオ広告、どちらがお気に召しただろうか。もちろん、どちらの作品も素晴らしく良くできたバイラルビデオ広告であることは間違いない。ただ、個人的な趣味で評価させてもらえば、私は断然ババリアの「Bavaria - Hugh Hefner」の方が好きだ。理由は、ババリアの「Bavaria - Hugh Hefner」の方が、視聴し終わったあと無性にビールが飲みたくなるから。ハイネケンの方は演出に凝り過ぎている感が強く、視聴し終わったあとも喉があまり渇いてこない。

でも、ババリアビールってどこって売っているんだろう。知っている方、教えて下さい。

itoman

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プロフィール

伊藤 靖

伊藤 靖

株式会社リトルウイングス代表取締役。
青森県弘前市出身。大田区蒲田在住。
企業のメディア戦略、コンテンツ戦略、モバイル戦略の構築と実行をサポートするサービスを提供しています。

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