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商店街の外れにある老夫婦がやっているクリーニング屋を長年利用していたが、先週はじめて商店街のど真ん中に最近できた大手資本の入ったチェーン店のクリーニング屋を利用した。

ビムーブを始めてからは毎週土曜日も仕事になることが多く、日曜日しか時間が取れない。ところが、老夫婦がやっているクリーニング屋は日曜日が定休日ときている。本当は、居酒屋でもクリーニング屋でもチェーン店はあまり好きじゃないし、少しでも売り上げに貢献したかったので顔なじみの老夫婦のクリーニング屋を利用したかった。

次の土曜日の休みまで待てばいいのだろうが、どうしても急いでクリーニングに出したかった。結局、しかたなく新しくできたチェーン店のクリーニング屋を利用してみようということになったわけである。ところが、そのチェーン店のクリーニング屋を利用してみて驚いた。サービスの質が、今まで利用していた老夫婦がやっていたクリーニング屋とあまりにも違い過ぎていたのだ。

まず料金が安い。会員になったということで、最初から40%オフが適用された。1万円を覚悟していたのが5千円くらいですんでしまった。この経済効果はかなり大きい。次にサービスのメニューが豊富だ。夏に着たスーツは汗をいっぱい吸っているという理由から、ドライと水洗いの両方でクリーニングをする”ダブル”という洗い方を薦められた。

汗っかきの私は薦められるままにそれを試してみることにした。すると、初回お試しキャンペーン中だということで、ここでも割引が適用された。そしてスピード。当日出した洗濯物が翌日の夕方には出来上がるという。信じられない。

どれも今まで利用していた老夫婦がやっているクリーニング屋にはなかったサービスだった。サービスの内容を聞いてちょっ愕然とした。そして、気さくな老夫婦の顔が頭に浮かんだ。悲しいけど、これでは老夫婦のクリーニング屋はチェーン店のクリーニング屋に勝てない。どうりで、平日でも店が閉まっていることが最近多いわけだ。「会社がんばりなさいよ!」といつも励ましてくれたおばさん、元気にしているんだろうか。

街のクリーニング屋が、大手資本が入っているクリーニング店と同じ品質のサービスを提供するのは土台無理な話である。どう考えてみたって、街のクリーニング屋のサービスは、大手資本が入っているクリーニング店のサービスにかなうわけがない。

じゃあ、もう二度と老夫婦がやっているクリーニング屋を利用することがないのかというと、ところがそう簡単なことでもない。チェーン店のクリーニング屋が老夫婦がやっているクリーニング屋に勝てないサービスが一つだけあるからだ。それは、シャツのアイロンがけを機械ではなく手作業で仕上げてくれるサービス。

機械がアイロンをかけるとシャツが傷む。絶対に手作業の方が良い。ところが、チェーン店のクリーニング屋にはそのサービスがなかった。機械仕上げしかやっていないという。だから、シャツのクリーニングはいつものように老夫婦がやっているクリーニング屋に出そうと思っている。

ただ、この手作業のアイロンがけは実はあまりニーズがない。街のクリーニング屋が大手資本に飲み込まれるのは、やはり時間の問題なんだろうか。

itoman

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伊藤 靖

伊藤 靖

株式会社リトルウイングス代表取締役。
青森県弘前市出身。大田区蒲田在住。
企業のメディア戦略、コンテンツ戦略、モバイル戦略の構築と実行をサポートするサービスを提供しています。

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