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今月久しぶりに講演をする機会があるので、去年作成した資料を手直しているところなのですが、昔作成した資料に目を通していたら気になる数字を見つけてしまいました。

いつも講演の出だしの部分でSNSユーザー数の動向について触れることにしているのですが、その際いつも総務省が2005年5月に発表した「ブログ・SNSの現状分析及び将来予測」の数字を引用していました。この総務省の発表した将来予測によれば、2005年3月末時点の国内のSNSユーザー数は約111万人、2年後の2007年3月末には約1,042万人に達するとなっています。

よって、去年まで(正確には今年の3月頃まで)の講演で、私は2007年の3月末にSNSのユーザー数は1,000万人になると口癖のように言っていたわけです。講演で使っていた資料にも、必ず刷り込まれていたくらい重要な意味を持っていた数字でした。

ところが、ネット系のニュースサイトをよくチェックしている方なら、この数字が誤りであるということにすぐに気がつくはずです。mixi単独で1,000万人を超えている上に、モバゲータウンも500万人を超えているわけですから、この二つのサイトの合計だけでもすでに総務省の予想を大きく上回っていることになります。

正確な2007年3月末時点のSNSのユーザー数は、矢野経済研究所が主要SNSサイトを運営している15社にリサーチした結果が発表されていて、その数なんと約2,000万人だそうです。つまり、SNSのユーザー数は実際には総務省が予想していた2倍の勢いで伸びていたわけです。

この勢いは今年になってからもさらに加速し、2008年3月末には約4,200万人になるという予想が出ています。日本の人口の約40%以上がSNSのユーザーという、ある意味とんでもない状況になるわけです。

負け惜しみではありませんが、総務省の予想を上回る勢いでSNSのユーザー数が増えているということは私もある程度は予想していました。その証拠に、実際のユーザー数が総務省の発表した数字を超えるはずだということを、講演で必ず触れていました。さすがに2,000万人に達するとは予想していませんでしたが。

それにしても、2,000万人はまだいいとして、4,000万人はちょっと想像がつきません。どんなことが一体起こるのでしょうか。それとも何も起こりはしないのでしょうか。ちょっと楽しみです。

■ SNS市場の最新動向
 

itoman

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プロフィール

伊藤 靖

伊藤 靖

株式会社リトルウイングス代表取締役。
青森県弘前市出身。大田区蒲田在住。
企業のメディア戦略、コンテンツ戦略、モバイル戦略の構築と実行をサポートするサービスを提供しています。

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