« 2007年5月2日

2007年5月3日の投稿

2007年5月4日 »

ニューヨークという都市から、一体どんな音楽を連想するだろうか。これは私の勝手な想像なのだが、一般的にはジャズを連想する音楽ファンが多いのではないかと考えている。

なぜそう考えるようになったのかと言うと、たとえば、ニューヨーク旅行から帰ってきたという人から話を聞くと、ほとんどの人がライブハウスでジャズを聴いてきたという話をするからだ。「いやぁ伊藤さん、本場のライブハウスで聴くジャズは最高でした!」という具合である。それまであまりジャズに関心がなさそうに見えていた人までそう言いだすから、本当に不思議なものだ。

ニューヨークからジャズを連想する音楽ファンが多いのではないかと考えるようになったもう一つの理由は、ニューヨークを舞台にしたテレビCMや映画で、必ずと言っていいほどジャズが小道具に使われるからだ。ニューヨークを紹介するテレビ番組でもそうだ。必ずジャズが使われる。

確かに、ニューヨークには有名なジャズクラブが多い。バードランド、ブルーノート、ヴィレッジ・ヴァンガードと、こんなにいいジャズクラブが集まっている都市は他にはないだろう。だから、ニューヨークからジャズを連想してもしかたがないのかもしれない。ところが、実際のニューヨークは、ジャズ以外のいい音楽がたくさん集まっている都市なのだ。

様々な人種が住み着いてる都市という理由から、ニューヨークを人種の坩堝と表現することが多いが、音楽という視点から見れば、ニューヨークは音楽の坩堝だと言ってもいい。様々な人種が住み着いているぶん、様々な音楽がニューヨークには集まっている。住み着いている人種の数だけ音楽が存在していると言っても、決して過言ではない。

たとえばボサノバ。ボサノバの名盤と呼ばれている1960~70年代に発売されたアルバムの中には、本国ブラジルではなくニューヨークで録音されたものが実は多いのである。アントニオ・カルロス・ジョビンもジョアン・ジルベルトも、音楽活動の中心はブラジルではなくニューヨークだったわけで、そういう意味ではボサノバはニューヨークで発展した音楽だと言ってもいい。

サルサもそうだ。ニューヨーク・サルサと呼ばれていることからもわかる通り、完全にニューヨークで生まれたラテン音楽である。1970年代初頭に爆発的にブームになったラテン音楽で、私も一時エディ・パルミエリやファニア・オールスターズのアルバムを聴きまくっていた時期がある。

ボサノバやサルサ以外にも、ブルース、レゲエ、カントリー、ロック、アジア系音楽と、いろんな人種の音楽を聴くことができるのがニューヨークの特徴だ。結局、ニューヨークという都市は、いろんな音楽のレーベルが集まっている音楽産業の中心であったわけで、一時期はまさに音楽の坩堝と化していたのである。

itoman

« 2007年5月2日

2007年5月3日の投稿

2007年5月4日 »

» このブログのTOP

» オルタナティブ・ブログTOP



プロフィール

伊藤 靖

伊藤 靖

株式会社リトルウイングス代表取締役。
青森県弘前市出身。大田区蒲田在住。
企業のメディア戦略、コンテンツ戦略、モバイル戦略の構築と実行をサポートするサービスを提供しています。

詳しいプロフィール

Special

- PR -
最近のコメント
最近のトラックバック
カレンダー
2012年12月
            1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30 31          
itoman
Special オルタナトーク

仕事が嫌になった時、どう立ち直ったのですか?

カテゴリー
エンタープライズ・ピックアップ

news094.gif 顧客に“ワォ!”という体験を提供――ザッポスに学ぶ企業文化の確立
単に商品を届けるだけでなく、サービスを通じて“ワォ!”という驚きの体験を届けることを目指している。ザッポスのWebサイトには、顧客からの感謝と賞賛があふれており、きわめて高い顧客満足を実現している。(12/17)

news094.gif ちょっとした対話が成長を助ける――上司と部下が話すとき互いに学び合う
上司や先輩の背中を見て、仕事を学べ――。このように言う人がいるが、実際どのようにして学べばいいのだろうか。よく分からない人に、3つの事例を紹介しよう。(12/11)

news094.gif 悩んだときの、自己啓発書の触れ方
「自己啓発書は説教臭いから嫌い」という人もいるだろう。でも読めば元気になる本もあるので、一方的に否定するのはもったいない。今回は、悩んだときの自己啓発書の読み方を紹介しよう。(12/5)

news094.gif 考えるべきは得意なものは何かではなく、お客さまが高く評価するものは何か
自社製品と競合製品を比べた場合、自社製品が選ばれるのは価格や機能が主ではない。いかに顧客の価値を向上させることができるかが重要なポイントになる。(11/21)

news094.gif なんて素敵にフェイスブック
夏から秋にかけて行った「誠 ビジネスショートショート大賞」。吉岡編集長賞を受賞した作品が、山口陽平(応募時ペンネーム:修治)さんの「なんて素敵にフェイスブック」です。平安時代、塀に文章を書くことで交流していた貴族。「塀(へい)に嘯(うそぶ)く」ところから、それを「フェイスブック」と呼んだとか。(11/16)

news094.gif 部下を叱る2つのポイント
叱るのは難しい。上司だって人間だ、言いづらいことを言うのには勇気がいるもの。役割だと割り切り、叱ってはみたものの、部下がむっとしたら自分も嫌な気分になる。そんな時に気をつけたいポイントが2つある。(11/14)

news094.gif 第6回 幸せの創造こそ、ビジネスの使命
会社は何のために存在するのでしょうか。私の考えはシンプルです。人間のすべての営みは、幸せになるためのものです――。2012年11月発売予定の斉藤徹氏の新著「BE ソーシャル!」から、「はじめに」および、第1章「そして世界は透明になった」を6回に分けてお送りする。(11/8)

オルタナティブ・ブログは、専門スタッフにより、企画・構成されています。入力頂いた内容は、アイティメディアの他、オルタナティブ・ブログ、及び本記事執筆会社に提供されます。


サイトマップ | 利用規約 | プライバシーポリシー | 広告案内 | お問い合わせ