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欲しかった本がやっと届いた。本のタイトルは、「デレク&ザ・ドミノス インサイド・ストーリー」といって、1970年に発売されたデレク&ザ・ドミノスの名盤、『いとしのレイラ』の当時の背景について詳しく解説してある本だ。
この本、読み物としても非常に良くできている。たとえば、今までタブーとされていた、タイトル曲の由来でもある故ジョージ・ハリスンの妻だったパティ・ボイドとエリック・クラプトンの有名な不倫劇の顛末が堂々と紹介されている。まあ、こうしたスキャンダルに興味がない音楽ファンにとっては、どうでもいいような内容なのだが。
また、アルバム制作時のレコーディング風景や、今は亡きデュアン・オールマンをはじめとした、アルバムの制作において重要な役割を果たしたメンバーの逸話などが、当時の関係者へのインタヴューを基に綿密に書き下ろされていて、『いとしのレイラ』ファンには嬉しい限りである。
実は、この時期のエリック・クラプトンの演奏が一番好きだ。クリームもデレク&ザ・ドミノス解散後のレイド・バックしたエリック・クラプトンにもあまり興味はなく、そういう意味では、本当のエリック・クラプトン・ファンとは呼べないのかもしれない。
私の場合、『いとしのレイラ』を中心とした、スワンプ・ロックを演奏していた頃のエリック・クラプトンだけが好きなのだ。この本は、私のようなファンにピッタリの内容になっている。だから、最近のエリック・クラプトンの演奏が好きな人にはあまり面白くないかもしれない。
最近、なぜか肩が凝りそうな本ばかり続いていたので、こういう本は大歓迎だ。
SNSが成長しているという手応えを感じることは、運営する側にとって、とても嬉しいことである。そして、SNSの成長は、見た目にもそれとわかる現象となってすぐに現れる。
まず、ユーザー数が、それまでとは明らかに違った勢いで増えてくる。いつもは平日よりも少ない週末の登録者数が、今までの実績からは想像もつかないほど急激に増えていたり、定期的に行う登録者の確認作業時にも、それまで一人も登録者がいないこともあったものが、かなりまとまった数の登録者がいたりとか、こちら側がビックリするような現象が次々と起きてくる。
次に、ブログを書くユーザーが急に増えてくる。それまでは、いつも決まった人の記事が、最低でも1日は新着記事として表示されているのだが、ユーザー数が増えてくると同時にブログを書くユーザーが増え、注意していないと新着記事コーナーに表示されていた記事を見落としてしまうほどになる。
もちろん、コミュニティへのカキコミも増えてくるし、ユーザー自身が自分の興味のあるコミュニティを立ち上げるという現象が目立つようになってくる。それまで様子を窺っていたユーザーが、一気に活動し始めると、いろんなコミュニティが立ち上がってくるから面白い。
以前にも書いたことがあるが、SNSがこうして成長過程に入ってくると、なんとなくそのSNS特有の空気みたいなものが生まれてくる。そして、その空気がSNSをさらに成長に導いて行くことになる。
もちろん、このSNSの成長は、自然発生的に生まれたものではない。相当な労力と、場合によっては相当なコストをかけて達成したものである。ユーザーが必要としている機能を追加したり、ユーザー・インターフェースを改善したり、日々のユーザーからの問合せに迅速に対応したりとか、弛まぬ努力の結果の末に生まれたものだ。
だから、見た目はそんなに違っていなくても、内容がリリース当初とかなり違ったものになっていることが、Web 2.0のサービスでは良くある。毎日ちょっとした何かが変わっているというのは、誇張でもなんでもない。むしろ、それができないサービスは、早々と閉鎖に追い込まれてしまうことになる。
ところが、これは最近気がついたことなのだが、全てのユーザーが自分の利用しているサービスの変化や成長を望んでいるわけではない。数は少ないが、中には変化も成長もない方が望ましいと考えているユーザーもいるのだ。そして、こうした現象は、特にSNSに多いと感じている。
サービスの変化も成長も望まない理由については、いくつか考えられる。ユーザー数が増えてくると、自分の発言が埋没してしまい目立なくなってきてしまうとか、それまでの家族的な雰囲気が壊されてしまうとか、コミュニティという性質を持っているSNSでは、他のサービスにはない複雑なユーザー心理が働いてしまうことがよくある。
SNSにこうした複雑なユーザー心理があることは、ミクシィなどの大規模なSNSを避けて、仲間だけでプライベートなSNSを作って楽しんでいるユーザーが以外に多いということからも推察できるだろう。
そして、そうした自分が利用しているSNSの変化も成長も望まないユーザーは、変化と成長の空気を感じ取った瞬間、自ら退会していくことになる。私が運営するサービスでも、最近になって、こうした退会するユーザーが現れるようになってきた。成長とともに、今まで経験することがなかった問題と直面していることになる。
ユーザーの退会は確かに怖い。なければないに越したことはない。ただ、今はSNSが成長していく過程において、ユーザーが退会していくことも避けて通ることができない問題の一つであると考えるようにしている。
そう考えるようにしないと、胃が痛くなってくるんですよね。
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