« 2007年2月14日

2007年2月15日の投稿

2007年2月16日 »

最近巷に溢れているWeb 2.0のセールスマンは、今までのソリューションやサービスを売っていたセールスマンとは、明らかに求められる資質が違ってきている。

つい最近、ブログやSNSのソリューションを扱っている企業から、自社サービスの説明を受ける機会があった。あるお客様から、一緒に説明を聞いて欲しいと頼まれたのが発端。説明に来たセールスマンは、一見したところ身なりもちゃんとしていて、それこそWeb 2.0をバリバリ使いこなしているように見えた。

その若いWeb 2.0のセールスマンは、自分の会社の説明を簡単にした後、見た目が立派な分厚いパンフレットをカバンから取り出し、サービスの説明を始める。パンフレットの内容は完璧だったし、しゃべりも上手い。30分くらいは時間が経っただろうか。一通りの説明が終わった後で、いきなりこう切り出した。「何か質問はございますか?」

「これで終わり?」。横に座っている主役の部長さんは、どう見ても理解できていないようだった。ミクシィにも登録していなければ、ブログだってやったことがいないのだから、当然といえば当然の話。その部長さんは、「全部お前に任せるから」と目で合図をよこした。

そこで、Web 2.0のセールスマンに、ミクシィのマイページを見せてくれないかと頼んでみることに。同席していた部長さんに、実際に画面を見せながらSNSの基本機能を説明して欲しかったからだ。

ところが、若いWeb 2.0のセールスマンからは、耳を疑いたくなるような答えが帰ってきた。ミクシィには登録していないのだという。しかも、まったく悪びれる様子もなく平然としている。

そうか、きっとミクシィは使い過ぎて飽きてやめてしまったんだな。それならきっとマイスペース派に違いない。淡い望みを抱きながらおそるおそる聞いてみた。ところが、案の定マイスペースにも登録していないという。もちろんブログも書いていない。

呆れてしばらくの間口を開くことができなかった。今まで30分もかけて、彼が最もらしく説明してくれた「ブログとSNSを使ってECサイトの売上を伸ばす方法」とは一体何だったのか。SNSもブログも使ったことがないというWeb 2.0のセールスマンに、その根拠を聞いてみた。当然何も答えることができない。

これでは、Web 2.0のセールスマンは務まらない。Web 2.0のサービスは、パンフレットを使いながら説明するだけではだめだ。実際にサービスを使って見せないことにははじまらない。SNSもブログも使ったことがないというWeb 2.0のセールスマンから、誰がWeb 2.0のサービスを買いたいと思うだろうか。そんなこと、絶対にあり得ない話だ。

去年まで実際にWeb 2.0のセールスマンをやっていたので、これだけは自信を持って言える。お客に自社のWeb 2.0のサービスを買って欲しいのなら、自分が売ろうとしているWeb 2.0なサービスをまずは自分自身で使ってみることだ。

Web 2.0の世界では、お金をかけたパンフレットや流れるようなスピーチも意味をなさない。ユーザが、ただのユーザーでなくなってしまっているWeb 2.0の世界。売る方は本当に大変。。。

itoman

« 2007年2月14日

2007年2月15日の投稿

2007年2月16日 »

» このブログのTOP

» オルタナティブ・ブログTOP



プロフィール

伊藤 靖

伊藤 靖

株式会社リトルウイングス代表取締役。
青森県弘前市出身。大田区蒲田在住。
企業のメディア戦略、コンテンツ戦略、モバイル戦略の構築と実行をサポートするサービスを提供しています。

詳しいプロフィール

Special

- PR -
最近のコメント
最近のトラックバック
カレンダー
2012年12月
            1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30 31          
itoman
Special オルタナトーク

仕事が嫌になった時、どう立ち直ったのですか?

カテゴリー
エンタープライズ・ピックアップ

news094.gif 顧客に“ワォ!”という体験を提供――ザッポスに学ぶ企業文化の確立
単に商品を届けるだけでなく、サービスを通じて“ワォ!”という驚きの体験を届けることを目指している。ザッポスのWebサイトには、顧客からの感謝と賞賛があふれており、きわめて高い顧客満足を実現している。(12/17)

news094.gif ちょっとした対話が成長を助ける――上司と部下が話すとき互いに学び合う
上司や先輩の背中を見て、仕事を学べ――。このように言う人がいるが、実際どのようにして学べばいいのだろうか。よく分からない人に、3つの事例を紹介しよう。(12/11)

news094.gif 悩んだときの、自己啓発書の触れ方
「自己啓発書は説教臭いから嫌い」という人もいるだろう。でも読めば元気になる本もあるので、一方的に否定するのはもったいない。今回は、悩んだときの自己啓発書の読み方を紹介しよう。(12/5)

news094.gif 考えるべきは得意なものは何かではなく、お客さまが高く評価するものは何か
自社製品と競合製品を比べた場合、自社製品が選ばれるのは価格や機能が主ではない。いかに顧客の価値を向上させることができるかが重要なポイントになる。(11/21)

news094.gif なんて素敵にフェイスブック
夏から秋にかけて行った「誠 ビジネスショートショート大賞」。吉岡編集長賞を受賞した作品が、山口陽平(応募時ペンネーム:修治)さんの「なんて素敵にフェイスブック」です。平安時代、塀に文章を書くことで交流していた貴族。「塀(へい)に嘯(うそぶ)く」ところから、それを「フェイスブック」と呼んだとか。(11/16)

news094.gif 部下を叱る2つのポイント
叱るのは難しい。上司だって人間だ、言いづらいことを言うのには勇気がいるもの。役割だと割り切り、叱ってはみたものの、部下がむっとしたら自分も嫌な気分になる。そんな時に気をつけたいポイントが2つある。(11/14)

news094.gif 第6回 幸せの創造こそ、ビジネスの使命
会社は何のために存在するのでしょうか。私の考えはシンプルです。人間のすべての営みは、幸せになるためのものです――。2012年11月発売予定の斉藤徹氏の新著「BE ソーシャル!」から、「はじめに」および、第1章「そして世界は透明になった」を6回に分けてお送りする。(11/8)

オルタナティブ・ブログは、専門スタッフにより、企画・構成されています。入力頂いた内容は、アイティメディアの他、オルタナティブ・ブログ、及び本記事執筆会社に提供されます。


サイトマップ | 利用規約 | プライバシーポリシー | 広告案内 | お問い合わせ