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今あらためて組織力が問われる時代に、”負け組をつくらない組織”の作り方を研究していきます。

20代でのキャリアの考え方 - ①

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20代も後半になってくると、前回も書いたように少しずつ実績や経験を求められるようになり、同時に自分自身に対しての自信や成長欲求も強くなる人も多いと思う。事実、30歳を目前に自分の将来を考えて転職や海外へのMBAなどに踏み切る人もやはり多いというデータもある。転職市場自体は、昨今の新卒就職難と言われる中でも、一昨年のリーマンブラザーズ破たんに端を発する世界的な金融危機の影響から一部抜けつつあるように、徐々に企業側の人材獲得力も戻ってきたように見える。ただ、ヘッドハンターたちの話を聞いていると企業側の求める人物像にもより高い資質や実績・経験が必要となり、確実に活躍できる人材の採用に注力していると言う。確かによりシビアなリクエストが出されるのは、リーマンショック後の今、当然のこと言える。世界的な金融危機により各々の企業はコストを抑えることを当たり前のように行い、その結果として昇給率の低下、退職者の増加などが顕著になり社会問題に発展したが、これはある種その市場や環境がリストラを推し進める結果となったとも解釈できる。言い方を敢えて分かり易く変えると、世界的にリストラ環境ができたことで、組織の問題などに対してメスを入れやすくなったのだ。ある意味、リセットできたと考える企業も多いはずだ。従い、当然その痛みを経ての採用活動となれば、それまで2人でできていた仕事を1人でこなせるスキルのある人を積極的に探すことになる。

ここで改めて「キャリア」とは何か?をふと考えてみた。自分の市場価値を決めるもの、実績や経験、 転職・昇進・・・。 実はこうして考えると「キャリア」という言葉の持つ意味が多くある感じると同時に定義が曖昧な気もする。確かに仕事における、能力や経験、実績をそれぞれの歴史としてキャリアとも言える。一方、辞書を引くと”生き方”とか”生涯”というような意味も説明されている。正直、自分も20代の頃はキャリアと言えば、年収の高いポジションに就くこと というイメージが強かったと思う。そして、恐らくは私以外でも同じようなイメージで捉えている人は少なくないはずだ。MBAホルダーはよいキャリアを積んでいるか? Yes と答える人が多いのと同じように。しかし、そのような解釈が中心だと、MBAなど経験していない私もキャリアとしてはMBAホルダーの人たちよりかは低いとなってしまう。実際には、それ相当の努力・時間そしてお金を投資してMBAはじめ様々な勉強はなされていくのだから、将来に渡るキャリアアップの可能性としてはより大きく膨らむはずだ。とは言え、キャリアをそのように全てで解釈をするのはやはり本質ではないように思う。

ここで私が考える「キャリア」とは何か?を言うならば、キャリアはやはり辞書にあったもう一つの意味である”生き方”に近いものだと思う。そして、キャリアについて考えるならば、その為の準備作業と言うのが実はとても重要プロセスなのである。そもそも、”何故、私たちは仕事をしているの?” というようなところから、きちんと本質的な意味を見つめなおすことで「キャリア」のもつそれぞれのイメージは変わり、自分にマッチした「キャリア」の作り方ができるのだと、私は思う。

ということで、次回は”何故、私たちは仕事をしているの?” というところから、考えてみたいと思う。

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