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今あらためて組織力が問われる時代に、”負け組をつくらない組織”の作り方を研究していきます。

トップセールスマンに見る心に響くメッセージ

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「人の心を動かすことのできる人は幸せになれる」というのは、私が考える人が幸せになる為の一つのヒントである。誰かの心を動かして、初めて行動は促され、世界はまわる。当然、これは経済活動も同じである。私たちが普段、買い物をする時には「欲しい」とか「買うべきだ」というように心が変化したから購入決断がなされる。逆を言うと、心を動かすことができないと顧客の購買活動を促進することはできないのである。

人生に於いていくつかある大きな買い物。住宅、車は代表的である、もう少し日常的なシーンでいうと薄型テレビや海外旅行、保険などもその一種かもしれない。保険は少し意味合いが違うが、他のこれら大きな買い物には共通点がある。それは必需性が弱いということである。(当然、仕事で使用する車の購入など人によっては必要性が高いだろうし住む場所も必ず必要だが、ここではいわゆる個人の趣味や生活レベル向上としての買い物と考えてみる。) 必要不可欠なものへの投資と趣味や贅沢への投資というのは、購入決断までのいくつかあるクリアすべき壁の高さは違う。もちろん、安くてお買い得な買い物は人気がある。しかし、それこそリーマンショック以降の落ち込んだ景気の中では、とにかく安い・早いを追及した購買と、一方で価格は上がったとしてもその消費によって得られる満足度や幸福感を追及する購買と2極化構造があるように見える。要は価格だけでは心を動かすには不十分な時代にとっくになっている。営業マンの立場からは、BtoBでもBtoCに於いても「如何にして、購入に向けて顧客の心を動かすことができるか?」が絶対的必要な成功要素と言える。これを体系的に学ぶことのできる顧客を知る為の質問テクニックや論理的アプローチなどの営業トレーニング・ツールは多く存在している。

これらトレーニングに加えて効果的なコミュニケーションとして、トップセールスマンに見る心に響く言葉がある。先ほど挙げた、車の営業マン、マンションの営業マンなどで長くに渡り常にトップレベルの実績を残しているセールスマンには共通的な言葉の使い方を見ることができるのだ。それは「相手に感じて欲しい・理解して欲しいこと=心の動きを言葉にしてメッセージングしている」ということである。単なる機能の説明をして終わりの営業はやはりこの点ではトップにはなりにくい。”良い機能の説明=相手は良いと感じてくれる”という勝手な思い込みだけで、相手が最終的に「どう感じるか?」という部分まで追いかけることをしないで終わる人のパターンだ。 顧客にどう感じて欲しいかまでを言葉にできると、営業としての自分のメッセージは的確かつ情熱をもって伝わることが可能になる。最終的には顧客自身が購入決断を行うが、そこに至るまでの解釈や理解を顧客任せにすることなく「このように考えて欲しい・・・」という営業マンの思いを素直に言葉にしてぶるけることが、成功への秘訣なのである。

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