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今あらためて組織力が問われる時代に、”負け組をつくらない組織”の作り方を研究していきます。

継続は"信頼"なり ‐ ①

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これまでセルフプロモーションとして、自分の影響力を考え自分自身でコントロールすることが重要だと述べてきた。そして、セルフプロモーションは大前提として形だけに留まってはならない。その為にも些細な言動から自分から発信されるメッセージは相手がどう感じるかを一生懸命に考えなくてはならない。しかしながら、当然、人によって価値観が違うので、自分が良かれと思って配慮したことが相手の違う物差しで見ると、結果としては不十分である時もある。更に、たとえ細かいことに配慮して、大そうな説教を説いて、いくら正しいことをしても、その人自身が信用されていなければ何も意味がない。つまり、今までに述べたセルフプロモーションの前提として、相手から信頼されているに近い状況があって、ちゃんと自分の伝えたいことが伝えられるようになると私は考える。私は効果的に相手へのイメージ・メッセージをより強くする為に「心理学」的アプローチがとても役立つと考えているが、その中でも私が特に重要だと感じるのは、人が何かを「信用・信頼」する時の心理的メカニズムだ。「論理性・熱意・情熱・知識・安心感・実績・清潔感・誠実性・・・」これらが備わってこそ信用というのは人の心に芽生えるのかもしれないが、私たち個々各々が持っている価値観による解釈の相違を超えて、誰もが同じくほぼ間違いなく“理解できる・信用できる・信頼できる”と感じるものがある。それは“継続”である。

「継続」は人の心に信頼を生む。

よく私が示す簡単な例を挙げる。例えば、ある日あなたのことを好きだと言う異性が現れたとしよう。残念ながらあなたはその人のことが好きではありません。むしろ、ちょっと苦手。“好きではない”とその人にあなたは答えました。しかし、翌日もまた同じくあなたの所に来て好きだと言う、その次の日もまたその次の日も。そして、それが3ヶ月毎日欠かさず続きました。いい加減にしつこい、気持ち悪いと思うかもしれない。ただ、同時にその人があなたのことを好きだという気持ちは、真剣で本当であると感じるのではないだろうか。もしかしたら、それによってその人を段々好きになって行くかも知れない。これが「継続」の力なのだ。

マンション購入を目的に銀行に融資の相談をする場合も、やはり勤続年数が何年かというのを審査で記入する。これは継続して真面目に一つ会社で働いているかということを見ている。もし短期間に転職が繰り返されていたら、きっと嫌なことがあったら辞めてしまうかもしれないと思われ、信頼されずに融資を受けられないかもしれない。同時に銀行では安定した収入を得られる環境があるかを審査している。経済力があるかどうかをチェックする。ここで言う経済力とは単にお金を沢山持っている人のことを指しているのではなく、継続的に貯金などの経済活動を行っている人のことを指している。ここでも同じく継続的な何らかの実績が信用される人間性を作るのだ。人間は弱い生き物である。ミスもするし、怠ける時もあるだろう。だからこそ、その中で真面目に(時には嫌なことを我慢もして)働き続けているという実績が評価され信用度になるのである。

次回は、これを活かしたリーダー・マネージャーの動き方について触れてみたいと思います。

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