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商売の神様が降りてくる瞬間

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商売繁盛と言えばどのような神様を思い浮かべるでしょうか?

稲荷神社は伏見稲荷のお札をフランチャイズ展開して全国販売するという大技を編み出したと言われます。時の権力者などに取り入って地位を築くという道を歩まず、お札1枚の単価は低くともロングテールで勝つというスタイルは今のネット商売の人に向いていますね。巨大で壮麗な鳥居ではないものの、千本鳥居の迫力には驚かされます。

一方で恵比寿様は漁業の神様ですがその流れから海全般を担当するようになったのでしょうか、海運をつかさどり商売を活性化させる存在となりました。商売=流通であり、商売=出会いという考え方ですね。

ギリシャに目を移してみればヘルメスが商売の神様です。翼の生えた帽子と靴で天空を飛び回るとされ、旅行の神様としても知られています。ヘルメスと恵比寿様は陸と海との違いはあるものの、商売と旅とのつながりの深さを同じように感じさせます。なおその移動速度を買われたヘルメスは「伝令」の神様でもあり、「発明」や「記録」などの知識を司る神様でもあります。これは旅により異質な文化と出会うことでまったく異なる知識体系がもたらされた瞬間の驚きによるものなのかもしれません。もし既存の神様からインターネットの担当を決めよう、ということになれば私はヘルメスを一押ししたいところです。

伏見稲荷では人間が動かずに「札を作る権利」を日本全国に展開しました。恵比寿様は海運により貿易を活性化させました。ヘルメスは旅行により商売と伝令と発明をもたらしました。

商売というのは売る方と買う方が出会うことで始まります。ぴったりと「売りたい」と「買いたい」が出会う瞬間、それは何とも言えない神秘的なものを感じます。そこに神の存在を見出す人がいたとしてもう不思議ではありません。植物が育ったり、獲物をしとめたり、そういった瞬間に自然の恵みへの感謝を感じるのと同様に、出会いをもたらした何者かに感謝するということもあるでしょう。

もちろんそのためには羽の生えた帽子と靴を身に着けて飛び回るか、大鯛にまたがって海を泳ぎ回らなくてはなりません。今は伏見稲荷のお札のように系列先を探さなくとも、Webサーバが地球の裏にまで自動でモノを売ってくれます。それでもモノが売れる本質的なところというのは、それを欲しいと思っている人のところに商品を持っていくということに違いはありません。すなわち昔から変わらない商売の本質とは、売り手と書い手が幸福に出会うことであると思います。

インターネットオークションではまさに自分だけに向けて売られているような奇跡的な商品を見つけることがあります。まさか売る方も売れると思っていなかったでしょう。そのように売り手や買い手が神に感謝するほどの強烈な喜びを感じる商売がある限り、きっとこれからも「神頼み」の風習は続くことでしょう。

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