人間と共同作業をしてAIの今後を考える
とても単純な作業をしました。簡単にいうと人数分におやつを分けるような作業です。
いくつか並んだ皿に私が盛り付けをして、別の人がそれをテーブルに持っていくという分担をしました。
厳密に均等に分けようとすると例えば5つの皿に対して1つずつ順繰りに置いていくということをすると思いますが、目分量で2個ずつは配れても3個ずつは無理そうだというのが分かりましたので2個ずつ置いていきました。
このとき人間なら何も言わなくても1つ目の更に2つ置いて3つ目を置かずに次の皿に作業が移った時点で「この皿はもう運んでもいいんだな」というのが分かります。
が、これフレーミング問題と言われるように何をもって作業が終わり、運んでもいいというGOサインが出たかの判断ってすごく難しいですよね。
- 1個ずつ配っていたなら配り切れなくなって回収して平等な個数になった時点が仕事の終わり
- いや、別にじゃんけんするか平等な個数である必要はない
- もらう人たちの好みによって個数が違うかもしれない
- 盛り付ける人がとても適当で信用できないやつなので2個ずつ盛り付けていくのだとしても推移を見守る
- 持って行っていいよと言われるまで動く必要はない
などなど。意味を学ばせるのではなく振る舞いを学習させて、運んでいってもいいと判断するためのトリガーを教え込めば同じようなことはできるのだと思います。ただその背景にある判断というのは非常に多くのことを瞬時に取り入れて結論を出しているのだなと改めて日常に潜む高度な判断に気づかされました。
ただ人間も人間でそこまで高度な判断ができるのですから、自信がないときは1個ずつ順繰りに置けばいいし、えいやーでいいときは好きな数をまとめて置いて次の皿に移ればロボットが勝手に持って行ってくれる、というロボットの癖を学習すればうまいこと一緒にやっていけるものと思います。
そういえば私は今CVTの車に乗っているのでオートマチックトランスミッションのキックダウン操作を微妙なアクセルワークで操るということはしばらく体験していませんが、昔はそういった機械の気持ちを汲み取りながら運転していました。就職活動でもコミュニケーション能力をアピールするのではなく、学生時代に回転寿司でロボットとバイトしてました。20台の寿司ロボットを率いてワンオペするバイトリーダーでした。なんていうのがポイントになってきたりするかもしれません。