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すべてのプロジェクトにラジオ体操を

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シロクマ日報の小林さんがそこでラジオ体操2.0、ですよ
というエントリを書いておられます。

自分の中では昔の会社というと社歌またはラジオ体操で
朝が始まるというイメージがあります。
今はそういうところが減ってしまったようですが、
根強くラジオ体操をやっている職場があります。

それは工事現場です。
といっても最後に見たのは数年前の話になりますが、
何人かの作業員らしき人がヘルメットや安全帯を点検してから
ラジオ体操をしているのを見ました。

私の父は建設会社で現場監督をしていたのですが、
父いわく、ラジオ体操をきちんとやる現場は事故が少ないという
法則があるそうです。

その理由までは父に聞きませんでしたので、推測してみます。

一体感を醸成する

みんなで同じ体操をすることで仲間意識を高めます。

体をほぐす

これは体操本来の効果ですが、
体の血流を良くして肉離れなどの事故を減らします。

体調の悪さが目立つ

二日酔いだったり、風邪を引いていたりすると
動きが鈍くなるのではないでしょうか。
「大丈夫か?事故になるといけないから休め」
と声をかけるきっかけになりそうです。

不真面目な人が目立つ

総責任者である現場監督が「やりましょう」と決めた方針に対して
「かったるいから適当にやっておこう」という気持ちで
だらだら体操をする人は、他の重要なルールも「適当」で済ませるかもしれません。
我が父はラジオ体操や朝礼で不真面目な人を見かけたら
現場全体の安全を考えて帰らせていたそうです。
経験則として、ヘルメットや安全帯の点検が終わったら
人に見えないところで緩めてしまうようなタイプの人が多いとか。
そういうことで本人だけが怪我をするならまだしも、
重機など扱わせたらと思うと恐いですね。

朝礼への集中力を高める

朝礼に寝ぼけ眼で参加している人もいるかもしれません。
ラジオ体操第一を最後までやると頭が爽快になります。
「本日は強風が予想されますので各自気を引き締めて!」
などの注意事項を周知徹底するためには
脳の血の巡りを良くしておくのが効果的でしょう。

こうして列挙してみると、自分の職場でも役に立ちそうに思います。
システム開発の現場は腰痛や肩凝りが多い職場です。
朝だけでなくて午後3時くらいに2回目をやると体がほぐれて良いと思います。
朝礼も頭がすっきりした状態で迎えることができそうです。

プロジェクトによっては要員の入れ替わりが激しい場合もあります。
新しく入ってきた人が見るからに適当にラジオ体操をしていたら
この人仕事は大丈夫かな?と思うかもしれません。

プロジェクトによっては特定のメンバーに大きな負荷がかかってしまうこともあります。
ラジオ体操の動きが鈍いメンバーがいたら「疲れてる?」と声をかけてみるとよいかもしれません。

このように考えてみると、ラジオ体操は周りの人の状態を把握するためのツールとも言えるでしょう。
この秋に情報処理技術者試験のプロジェクトマネージャを受けるという人も
おられるかと思いますが、これはプロマネ午後試験の勘所に通じるものがあると思います。

プロマネの試験というと、「自分はこんなにすごい難所を乗り切った」という点が
評価項目だと思っている人はいないでしょうか。
いえ。実は「こんな難所にさしかかりそうだったので、そうなる前に回避した」
と言う点のほうが重要です。

途中でプロジェクトメンバーが過労で倒れたが、
私のスーパーリスケジューリング能力により周りの人間にカバーさせて
予定通りにリリースした。

というプロマネよりも、

途中でプロジェクトメンバーが見るからに元気なくラジオ体操をしているので、
別室に呼び出して詳しく聞いたところ先輩社員から無理に仕事を振られていた。
先輩社員を別プロジェクトとトレードして入れ替えたところ、そのメンバーも元気になってくれた。
スケジュール全体を通して最初から最後まで遅延は起きなかった。

というプロマネのほうが良いです。
個人的にもこういう人についていきたいと思います。

そんなメリットもあるラジオ体操ですが、
実際に導入するに当たってはいくつか問題点があると思います。
フレックスタイム制だと皆が揃う時間を見つけるのが難しいです。
また、足など体に不自由をお持ちの方は、やりづらい体操もあると思います。
女性はヒールやスカートなどだとやりづらいかもしれません。

もしそういうことがなければ、まずは職場で有志を集めて
始業前あたりにラジオ体操を始めてみてはいかがでしょうか。
何もラジオ体操である必要はありません。
もしハレ晴レユカイで挑戦する方がおられましたらyoutubeで見せていただけると幸いです。

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