遅かれ早かれ経済優先で自粛解除もやむなし、さてあなたはマスク一つであの満員電車の通勤・通学に耐えられますか?
安倍首相が5月1日、政府の専門家会議の提言を受け、緊急事態宣言の延長を4日に決定したいと官邸で記者団に語ったようです。
専門家会議の発表資料を見ると...
都内の4月10日の実効再生産数は0.5 (95%信頼区間:0.4, 0.7)に低下し、1を下回ったとあります。
出典:「新型コロナウイルス感染症対策の状況分析・提言」(2020年5月1日)より
人的接触の8割削減ということが言われていましたが、都内近郊での人の動きについては、なかなかその数字を達成することは難しいことがこちらの図表から分かります。
出典:「新型コロナウイルス感染症対策の状況分析・提言」(2020年5月1日)より
実効再生産数は0.5になっていますが、再度、まん延が生じた場合は、「徹底した行動変容の要請」を講じるとしています。
出典:「新型コロナウイルス感染症対策の状況分析・提言」(2020年5月1日)より
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ここで心配なのは、この達成した数字は飲食店や小売店舗の営業自粛が前提となっており、この7日以降に営業を再開できないと小売業や飲食店で苦境に陥るところはどんどん増加するでしょう。
ただし、仮に今後どんどんテレワーク化が進んで出社しない働き方に社会が変革して、専門家会議が提唱する、「新しい生活様式」の普及・継続がなされた社会で既存の小売業や飲食店がどれだけ生き残れるのか...という問題も浮上してくるだろうと推測します。
経済再開にどのように取り組むかは世界的な課題である訳ですが、身近なところとして新型コロナに対してワクチンが無い状態で以前と同じ状態の満員電車での通勤に戻れるかな?と素朴な疑問が湧いてきます。
無症状の人がウイルスを拡散させてしまうことが報告されていても、マスク不要論者の人たちはマスクをしないでしょうし、公共交通機関においてマスクせずに会話する人も一定数は居るはずで、こういう人たちと潔癖タイプの人が満員電車で空間を共有すると以前ニュースになったようなトラブルが幾つも出てくるように思います。
今時期一部マスコミの緊急事態宣言下でも出社しなければいけない人たちを取り上げ経営者や政府批判を展開する記事を目にして感じるのは、これから直面するもっと大きな課題に目を向けられないのかなと...
その理由は、宣言が無事解除され営業や学校再開となっても、新型コロナのワクチン開発にはまだ時間が必要です。
この前提から考えるに、今大事なのは、医療の現場で語られている問題と同様に、マスクしか防護手段が無い中で、通勤・通学での過酷な満員電車との向き合い方をどのようにしていくのが良いのか、ここへの対処方法をまだ誰も知らないからです。
コンビニやスーパーのレジでのビニールシートは定番となりましたが、
アパレルの小売りなど日に非常に多くの人と接する機会がある職業の方々の感染予防をどのように取り組みながら経済活動を回していくか?の提言などをすることがマスコミに求められてはいないでしょうか。
わたしはどちらかと言えば大雑把なタイプです。
そんなわたしであっても、現時点で以前のような満員電車に乗ることには躊躇するものがあります。
ましてや同じ車両で自分の座っている座席の前に立っている人がマスクをせずに大声で会話されたらかなり不機嫌...憂鬱な気分になると思います。
大雑把な自分でさえこんな感じですから、潔癖タイプ方にとってこのような通勤環境はもう拷問でしかないですよね...
経済再開が必要なことは理解していますが、メンタル面の課題はお金で解決できないことが多いので、解除後の働き方について5月末くらいまでに対策を考えなくて良いのか心配です。