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高齢者の能動的モビリティ(移動)支援について感じたこと

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高齢者が免許を返納したことで介護リスクが2倍になるというニュースが先日報じられていました。

感覚的に感じていたことを、調査検証してみたというところかと思います。

「活動的な生活が送れるようなモビリティ(移動)支援」、あるいは「運転しなくても生活できるまちづくり」が必要

免許を返納したあとの対策が必要ということが提言されている訳ですが、悩ましいのはこのあたりかと、

  1. 免許を返納することで、事故を起こして被害者、家族に迷惑を掛ける可能性は無しとできるが、要介護となって家族や国庫の負担が増加する可能性がある。
  2. 介護リスクを低減するための能動的な外出手段として適切な手段は何があり、それぞれにどのようなリスクを考慮する必要があるのか?

Youtubeで「高齢者 移動手段」と検索すると、自転車講習の映像が幾つか検索結果に出てきます。高齢者でも可能な能動的な移動手段とすると自転車が真っ先に思い浮かぶのは当然の流れかと思います。

先日、お年寄りの運転する自転車と、若い人の自転車が狭い商店街の道で接触しそうになり、お年寄りの自転車はバランスを制御できずに、路面に倒れてしまい頭から出血する事故となり救急車が出動する場面に出くわしました。

目撃した立場としては、いかに高齢者がとっさの場面でバランスを維持するかが困難かを感じました。

このような現実からこちらにあるようなハイテク系「電動モビリティ」が高齢者向けに役立つ可能性は当面なさそうです。(目指すターゲットが違うと言ってしまえばそれまでなのですが...)

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この他に「オンデマンドバス」という選択肢もあり、安全面ではバッチリかと思うのですが、

今回の調査結果は能動的に出かけるほうが介護リスクが低いとしているだけに能動的な手段を検討してみましょう。

複数人ではなく個人の移動手段として思いつくところとしては、セニアカー、シニアカーでしょうか?

これらは道路交通法上では歩行者と同じ扱いで運転免許は必要ありませんからまさに今回の課題解決に寄与する可能性が高いと推測され「電動モビリティ」の実証実験が行われていることも確認できます。

セニアカーのメーカーサイトによれば、1回の充電で約19~31km走行できるとのことで移動可能な距離の問題はないのかもしれませんが、

この写真はわたしの育った青森県八戸市でショッピングセンターに自転車で向かうご老人の様子を撮影したもの。(坂道なので自転車を押していることに注目)

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地方出身者の私としては、ここ何十年郊外型に開発が進んできた地方において、車で行き来するのが普通だった場所にこれで出かけるのが現実的なのか?という疑問も感じています。

冒頭示した課題は、我々が今後増え続ける介護負担をすべて受け入れることの難しさから生じているのだろうと思います。

つまり、郊外化した地方において現実的な車移動の代替手段となり得る移動体を高齢者が自身で運転を続けることで介護発生リスクを抑制しつつ、仮に事故を起こしても車ほどダメージが大きくない方法は存在しないのか?という問いに置き換えられるとも考えられます。

仮に事故を起こした場合の被害者への補償を含めたリスク管理の問題やら、同じ車道を走るドライバーの側からすれば迷惑だという指摘も当然あろうかとは思いますが...Youtubeでこんなビデオを見つけてしまい、高齢者の能動的モビリティ(移動)支援については、どう言葉にして良いのか分からないので、映像だけ紹介するにとどめておきたいと思います。

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