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学生支援機構、奨学金の不当回収問題で訴訟ラッシュに直面か?

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家族を持って生活をしていくと、どこかのタイミングで連帯保証人や保証人になる必要になる場面があるかと思います。

朝日新聞が『奨学金「半額超えた分返して」 650万円求め提訴へ』という記事を掲載しているのが今朝目に付きました。

未返還の奨学金をめぐり、日本学生支援機構が保証人に半額しか支払い義務のないことを伝えず全額請求している問題があるとのこと。

この問題について全額を返し終えた保証人が、半額を超えた約650万円の返金などを求める訴えを起こすそうです。

こちらの記事で機構側の態度として、以下のように伝えているのですが、

機構は「訴状を確認できないためコメントは控える」としている。

今年1月に配信されている同じく朝日新聞の記事では、

こちらのように報じられており、若干のニュアンスの違いを感じます。

朝日新聞は昨年11月、機構が過去8年間に延べ825人の保証人に、全額の支払いを求めたと報じた。これを受けて機構は、半額しか支払い義務がないとする「分別の利益」を保証人が主張した場合、返還を終えた人や裁判で返還計画が確定した人は減額しない一方で、機構と協議して返還中の人らには応じる方針を示した。ただ、減額するのは主張時の「残金の半分」とした。

裁判となった場合、どのような判断がなされるのか、素人のわたしにはわかりませんが、朝日新聞は、民法改正に携わった法学者18人に意見を求め、取材に応じた10人のうち9人が「法的に誤りで過大請求になる」と答えたようです。

朝日新聞が取材した専門家によれば「保証人に分別の利益を知らせずに全額払いを求めていたことが判明した後に、誤った法解釈で『不当利得』を得ていた事実は重い。奨学金事業への信頼を損ないかねない」との指摘もあるようです。

この結果を踏まえると、サラ金の過払い金訴訟ではありませんが、奨学金の不当回収問題で訴訟ラッシュに直面する可能性も出てきそうです。

ですが、今後も機構側は「分別の利益は保証人から主張すべきだ」とする見解は変えないようなので、やはり知らないということのリスクを感じさせる記事でした。

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