Dreamforceに行ったらグーグルやスタンフォードにマインドフルネスを紹介した凄いお坊さんたちからから直接瞑想教えてもらえた!?というお話
注目高まるマインドフルネス
グーグルなど有名企業が取り入れたり、NHKスペシャルでも取り上げられるなど、マインドフルネスという言葉を見聞きする機会が日本でも増えているように感じます。
自分としてもマインドフルネスに興味を持ち、こんなエントリを書いていたりするわけですが、
グーグルが導入した背景などについては、この制度を発案したチャディー・メン・タン氏による「サーチ・インサイド・ユアセルフ――仕事と人生を飛躍させるグーグルのマインドフルネス実践法」が参考になるでしょう。
より具体的な実践方法については、『グーグルのマインドフルネス革命―グーグル社員5万人の「10人に1人」が実践する最先端のプラクティス』という書籍ではCDが付属しているので、具体的なやり方などを日本に居ても学ぶことは可能です。
禅や瞑想は日本にもある文化ですので、グーグルが採用したから注目するというのも変な奇妙な部分ありますが、多様な文化の人々が集まる米国企業が採用するために工夫した点として、宗教色を排除している点は、何事グローバルという視点で物事をとらえる必要がある現代においては参考にすべき点かもしれません。
Dremaforceにもマインドフルネス・ゾーンが登場
前述したグーグルの他、スタンフォード大学でマインドフルネスの紹介をしているのはティク・ナット・ハン氏という方です。ご存じない方にはwikipediaをご覧いただきたいと思いますが、ダライ・ラマ14世と並んで、20世紀から平和活動に従事する代表的な仏教者として西洋社会にも認知されており、アメリカとフランスを中心に、仏教及びマインドフルネスの普及活動に取り組んでいらっしゃいます。
ティク・ナット・ハン氏のグーグルやスタンフォードでのイベントの映像や写真を見ると多くの僧侶が同行しているのがわかります。
10月4日~7日にサンフランシスコで開催されたSaleforce社のDremaforce。今年はマインドフルネス・ゾーンが設けられていたのですが、なんとこちらのプログラムは前述したティク・ナット・ハン氏に同行しグーグルやスタンフォードにマインドフルネスを伝えたプラムヴィレッジ修道院の僧侶の方々が直接指導してくれるという超豪華なプログラムが提供されていたのでした。
座禅からイメージするのは当然座って行うものですが、マインドフルネスに限らずそういった方面の情報を調べていくと瞑想にも様々な種類があることを知ることとなります。
先ほど張り付けたティク・ナット・ハン氏がグーグルを訪問した際のビデオでは、歩く瞑想と食べる瞑想の様子を見ることができますね。
Dreamforceでも、一般的な座って行う瞑想の他、朝の8時から歩く瞑想を行い、昼からマインドフルな食事のプログラムが提供されていました。
こちらの写真はDreamforceの会場を利用しての歩く瞑想を行っている様子です。このあと隣接した公園に移動して皆で体操するのですが、ご覧いただけるように毎回の参加者はそれほど多くなく、参加する側としてはとてもラッキーでした。
ここに写っている僧侶の方々、前述のグーグルやスタンフォードでのビデオや写真を見ると同じ方が参加しているのご理解いただけると思います。
野外にあるマインドフルネス・ゾーンでは写真のようにマンツーマンで教えてもらうことができるという、ありがたい状態で、
この場所の他にも瞑想用の部屋も準備されており、ボードにあるようなさまざまなプログラムが提供されていました。
思うに、わたしのような立場の人間が、グーグルやスタンフォードにマインドフルネスを紹介したプラムヴィレッジ修道院の僧侶の方々から日本で具体的な指導を直接指導してもらえる機会はあり得ないと思うので、本当に貴重な体験をしたとしか言いようがありません。
EQ(心の知能指数)のダニエル・ゴールマン氏のキーノートも
さらに今回のDreamforceでは、EQ(心の知能指数)を世に広めたことで有名なダニエル・ゴールマン氏のキーノートも開催されました。ハーバード・ビジネス・レビューの読者であったり、MBA方面の勉強した方でダニエル・ゴールマンの名前を知らない人は居ないであろうという著名人でありますが、
ダニエル・ゴールマン氏はチャディー・メン・タン氏の「サーチ・インサイド・ユアセルフ――仕事と人生を飛躍させるグーグルのマインドフルネス実践法」の序文を書いているほか、ダライ・ラマ氏を招いて開催した「心と生命会議」について「なぜ人は破壊的な感情を持つのか」という書籍を出版しており、同書ではfMRIによる瞑想による脳細胞の可塑性が紹介されているなど、この方面においても注目すべき重要人物であることに間違いはありません。
ダニエル・ゴールマン氏のキーノート参加も非常に見やすい席を確保できたりと、来日イベントで同様の体験することを考えると、これもかなりラッキーな出来事でありました。
繰り返しとなりますが、一昨年開催された「機械との競争」のアンドリュー・マカフィー氏の講演も含め、今回もマインドフルネスに関するワークショップとキーノートの体験に始まり、世界的に見た最新の社会動向を踏まえたテーマについて、こちらの写真のようなイベント会場での距離感であったり、講演者との交流など、これを一般参加者として日本で体験するのはまず無理でしょう。
このようにワールドワイドなレベルで貴重な体験を提供してくれるDreamforceに本当参加して良かったと思います。
こんな凄い体験をしつつも、悔しい思いをしたのは自分の英語力の無さでした。せっかく先方がいろいろ話しかけてくれても、わたしが反応できずにコミュニケーションがストップしてしまう場面が多々あり、こういう後悔が今後は減らせるように英語習得への努力も継続せねばです。
心の持ち方が人生を変えていく
日本でも働き方改革についての議論が盛んに行われています。環境整備、制度の整備など外部要因の対処も欠かすことができません。他方、内的要因としてマインドフルネスへの取り組みも今後さらに注目が高まるでしょう。
マインドフルネスが流行ることは悪いことではありませんが、会社が言っているからやってみるというやらされ感からできるだけ早く自身の内的な動機つけで取り組めるようになることが望ましいと思います。
いま起きている現実に対し、どのように対処していくのは自分自身です。
この判断が自分にとってのすべての因果関係を生み出していることを知ることで、おのずと行動は変化するようになりますし、心の持ち方が人生を変えていくのだな、、、と最近つくづく感じています。