テラスカイのクラウドベースで開発された次世代型グループウェア『mitoco(ミトコ)』が秘めた可能性
4月12日、テラスカイさんのソーシャルウェア『mitoco(ミトコ)』の発表会に参加させていただきました。
同社は多数のSalesforce技術者を擁してこれまでクラウド導入案件2,000件以上の実績を持っており、受託開発の他にSkyVisualEditor、 SkyOnDemand、DCSpiderなどの製品、サービスを提供しているのはクラウド関連でお仕事されている方ならご存じかと思います。
その製品、サービスの一群に追加ソーシャルウェア『mitoco(ミトコ)』が加わる形ですが、すでに多くのメディアが伝えているように、『mitoco(ミトコ)』はグループウエア製品でありこれまで同社が提供してきたSkyVisualEditorやSkyOnDemandとは対象とするセグメントが違うと推測され、『mitoco(ミトコ)』の導入が大々的に進むと、同社の売上基盤はこれまた盤石になっていくような気がします。
発表の中で佐藤氏は、こんな資料を使いながら、なぜ、今新しいグループウエアが必要なのかを語ってくれました。
1990年代の設計思想で開発を続ける製品とクラウドファースト、外部とのコラボレーションやAPI連携などを基本思想として取り入れている製品とはやはり違いは出てくると予想され、最近ではポストモダンERPなるワードも出現してますが、ポストモダンなグループウエアが登場したとも言えるのかもしれません。
こちらのスライドでも説明されているように、『mitoco(ミトコ)』はSalesforceを基盤としていますので、標準オブジェクトとの連携は勿論のこと、カスタムアプリケーションや他のクラウドサービスとの連携も念頭に置いている他、IoTのような連携を基本機能として取り入れているのはやはりイマドキのアプローチと言えるでしょう。
こちらの映像は当日にデモされた会議室の状況を『mitoco(ミトコ)』に連携する様子です。
テラスカイさんがグループウエアに参入ということで多くのメディアが報じています。Salesforceを導入していればカレンダーの利用であったり、グループウェア的な利用を考えるのは当然の流れであり、そのアタリのニーズを受け止めるための製品提供という見方も当然できると思います。
ただ時代はスマホやウェアラブル機器を多くの人が持ち歩くIoTの時代であり、これらの機器から得られる情報と社員のアクションをデータ分析した際に、マネジメント側が得られる気づきは様々なものがあるはずです。
この辺についてゲストスピーカーとして登場した、セールスフォース・ドットコム取締役社長の川原氏、
東京海上日動システムズ株式会社、代表取締役社長の宇野氏の話にヒントがありまして、
東京海上日動システムズの情報共有などのアプローチとコミュニケーションの問題点の指摘があり、それを踏まえた『mitoco(ミトコ)』への期待が語られたのですが、、こちらの写真にあるような同社における社員の勤務時間をプロットした結果から得られた知見であったり、社員の行動データの利活用について示唆に富む話を聞くことができました。
データ収集にあたっては社員との合意形成のハードルもありますがテクニカルには、誰がどれだけの時間働いており、どういうプロジェクトで、どういう人たちと、どんなコミュニケーションを行い、どのような成果を上げたのか、これがSalesforceでSFA/CRM連携をしている企業が、グループウエアとして『mitoco(ミトコ)』を採用し、スマホやウェアラブル機器などをIoT連携したところから得られるデータを何かしらのBIツールで解析することでマネジメントサイドは様々な打ち手を考え実行することが可能になります。
Googleではどのようにすれば生産性が上がるのかなど、様々なプロジェクトが実施されており、そこから得られたデータを使い様々な施策が講じられていることはワーク・ルールズを読まれた方であればご存じかと思います。他方日本企業でこのようなデータドリブンのアプローチが浸透しているかというと大いに疑問なところがあります。
人口減少時代のヒューマンリソース活用は昭和時代のようなアプローチは通用しません。成果を出してもらう下地を会社が整備することも大事ですし、社員の人たちがどのような働き方でパフォーマンスを上げているのか出来るだけリアルタイムに把握することはマネジメント側には必要になってきていると言えるでしょう。
そういう意味で社員の勤務状況や働き方を可視化するフロントエンドとして機能するクラウド時代のソーシャルウェア『mitoco(ミトコ)』はグループウエアを超えた領域での可能性を秘めたサービスと考えることができるのではないでしょうか。