進む変革、ウイングアークフォーラムでマイクロソフトの役員がMacを使いSalesforceのデモを披露
9月参加したSalesforce社のDreamforceイベントについてBLOGOSにもPRESIDENT Onlineの記事が転載されていて正直驚きました。
この記事がBLOGOSに転載されるかは私には決められないのですが、今日はオルタナ向けではなくBLOGOSのほうでご覧いただく方を想定してエントリ書き進めていきたいと思います。
前述したSalesforce社のDreamforceイベントではMicrosoft社との連携強化などが発表され、多くの参加者のブログで取り上げられており、わたしのブログでもこんな形で紹介させていただきました。
マイクロソフトは昨日も業界的に衝撃度の大きい新たな提携を発表するなど新CEOのナデラ氏になってから大きな変革を進めていると言えるでしょう。
サンフランシスコで開催されたDreamforceではナデラ氏が登壇してマイクロソフトのサービスとSalesforceのサービスの連携する様子をiPhoneを使いながらデモしたことは業界関係者には大きな衝撃をもって迎えられた出来事でした。
そして1か月ちょっとが経過した昨日、帳票ツールとBI分野で長い実績を持つウイングアーク1st株式会社のイベント「ウイングアークフォーラム」の基調講演に、Salesforce社の専務執行役員の保科氏と日本マイクロソフト社の業務執行役員の佐藤氏が登壇しました。
つまりこれ、サンフランシスコで紹介されたことを実際に日本でも実現してくれたという事かと思います。
ウインドウズのOSに始まり垂直統合を得意とする経営方針から、現在は人に紐づくサービス提供にシフトしつつあります。
この分野においてはGoogleが先行している面もありますが、ビジネス分野においてオフィス製品を導入している企業の数を考えると、これから起きる変革度合いはかなり大きなビジネスインパクトがあると言えるでしょう。
この点について佐藤氏はこのスライドにあるNew Cloudというビジネス領域が創出され、ITのビジネス規模を200%に広げる可能性があるだろうという考えを示していました。
そして具体的な例といて、OutlookのメーラーからSalesforceの情報に連携するデモが披露されました。
マイクロソフトの偉い人がMacを使いながら、Salesforceとの連携デモをする姿、10年前なら想像もつかなかった世界です。
これまではあくまで届いた電子メールのやり取りをするのがメーラーの役割だった訳ですが、これが自社の顧客管理システムと常時連携し、送信者が自社とどのような関係性を持っているのか把握可能な有機的なシステムを、誰もが、世界のどこに居ても利用可能になることを示してくれており、ここから考えられる可能性やビジネスインパクトは結構凄いことだと言えます。
今回のデモでは、記録された情報を参照するところまででしたが、技術的には顧客の属性などに応じて、商品の購入傾向やどういう提案をすることがこれまでの履歴から確度が高いかを機械学習した結果を参照することも可能になりつつあり、概要についてはこちらのブログ記事に書いてありますのでご興味あればご覧ください。
Salesforce社から見れば、この展開はまさに自社が見て来た世界が実現しているということかと思います。
この講演を見て感じたのは、マイクロソフトがこのような形でクラウド連携を始めたことでこれまではクラウド、クラウドと認知してもらうのに苦労をしていたのが、マイクロソフトの製品がクラウド対応版に段々と置き換わっていくところから、利用者にとってのIT体験も大きな変化を遂げることになるでしょう。
また業界的にもNew Cloudというビジネス領域が創出され、ITビジネスの規模が200%に広がる可能性には大きな期待がかかるところかと思います。