チケットの二次流通市場を攻めるチケットストリート。「公認二次流通」は潮目を変えることができるか?
マネジメントを学んだ人にはお馴染みのSWOT分析では、マクロ環境の影響をかならず考慮しますよね。
Youtubeは現在も著作権的にまずいコンテンツがアップされてはいるけれど、どこかのタイミングから著作権に関しての包括契約などをそちら方面の対策を進めつつ、ひとつのビジネスモデルを作りあげたと言えると思います。
ここ最近ですとUberのようなビジネスモデルに注目が集まっているようですが、日本の法律の中でどのように定着できるのかが気になるところですね。
さて、先週になってしまいましたがチケットの二次流通市場を攻めるチケットストリートさんのブロガーミーティングに参加してきました。
自分がサポートミュージシャンとしてお金を稼いでいたあたりは、100万枚、200万枚、そして300万枚もアルバムが売れるという非常に恵まれた時期であり、その当時はライブは仮に赤字であったとしてもアルバムがレコード会社の人間をして「偽札刷っている気分」と言わせるようなご時世だった訳です。
こちらのスライドではライブとパッケージの市場推移が示してあり、2014年音楽パッケージとライブの関係がついに逆転している訳ですね。
たまたま自分はコンサートをゼロから積み上げている立場として、ライブというコンテンツを創出した人間に利益が還元されるのでなく、第3者がプレミアで儲ける構図には同意しにくい側面があります。
この観点において同社が行っている「公認二次流通」という取組みにはこの業界の再編を促す可能性が潜んでいるような気がします。
アーティストを抱える事務所とイベンター、後援、協賛各社など様々なステークホルダーが絡み合ってやってきた世界ですので、構造再編にはそれなりの軋轢や衝突などもあることが予想されます。
商材として有限なチケットというものを扱うビジネスが現在のテクノロジを使うことでどう進化することが可能になるのでしょうか。
スマホとアプリを通じてマーケティング・オートメーションを活用しながらOne to Oneにアーティストとファンが繋がることが出来る時代ではありますが、ステージを組み、音響・照明・映像のセットアップをし、舞台を毎回きっちりこなしていくには多くの仲間が必要で、地方でお客さんを集めるには地方、地方に通じたイベンターさんの力を借りることになります。
この辺がテクノロジだけでは語れない難しいところかと思いますが、「公認二次流通」を採用するところが増えることで変革は起きるかもしれないと考えます。
チケットストリートさんが現在のマクロ環境に変化を起して新たな時代を創っていけるのか気になるところです。