ひどい会議から抜け出すために「無自覚性・出席症候群」の治療はいかが?
多様性は必要ですが、考え方のベクトルが合わない同士が何かをしようとしても、イチイチぶつかるばかりではスピード重視の世の中に合わないよな...といつも悩んでしまいます。
そういう意味でも、価値観や物事の解釈の仕方、好みの傾向が近い人と組むほうが結果が出やすい場合もあると考えます。
ここで言いたいのは多様性を否定しないのではなく、バンドを例にすれば同じ考え方の人間が集まり、一致団結することの効用もあるよねという話です。
ちょっと話は変わりますが、日本でも生産性を高めよう的な話が数多く取り上げられるようになってます。会社の経営やら、マーケティング手法にリーダーシップ手法などなど、さまざまな米国流が流入してくる日本でありますが、海外であっても非効率な会議に悩まされている現実があるようです。
このビデオで興味が湧くのは、このような悩ましき状態が欧米でも普通にあって、更には大企業が悪い会議の見本としてこのビデオを使用したいと許可を求めてくるというエピソード。
またどこの国だろうが、会議を進行させる人間が能力が大事だとまず感じた事と、会議が非効率になっている原因として、グローバル化したこと、在宅勤務のようなITがもたらしたワークスタイルの多様性が非効率な会議を頻発させる原因にもなっているとも読み取れる点がいろいろと考えさせてくれるものあります。
さて、このような非効率な会議から抜け出すにはどのようにすればよいのでしょうか?
このプレゼンターは「無自覚性・出席・症候群」 に陥ることなく、まず「仮出席」のボタンを押せと言っています。そして、
- 会議の主催者に連絡を取って、あなたがこの案件を手伝いたいと強く思っていると伝える。
- この会議の目標は何かを尋ね、その目標をあなたがどう手伝えるかを聞いてみる。
- この行為を何度も敬意を払いつつ繰り返す。
受け手がこのような態度で臨むことで、無分別な会議参加の依頼は減り、事前に議題が送られてくるようになればしめたもの。簡単なメール1本で済むような用件で時間を浪費する労働環境から抜け出せるチャンスがあるかもしれません。
このような考え方に自分は賛成ですが、日本では仕事になるか全然わからないことで呼び出したり、または質問するために相手を呼び出し、交通費と相手の労働時間を浪費するような仕事の慣習がまかり通っている現実があります。
ここ最近は労働生産性に気を使う風潮も幾らかあり、以前に比べれば希望はあると思うのですが、何より問題なのは、こういう非効率な呼び出しに付き合う会社のほうを取引先として使う場合もあるので、どこまで効率性を考えた企業活動を行うのかの線引きが難しいところだと考えます。
そういう意味で、ここ数年取引先として増えている会社さんはクラウド事業に関わっている企業さんが多いです。
これらの会社さんはクラウドを通じ、無料を含め従来の何分の一かの価格でサービスを提供されており、自社のクライアントのサポートについても有償・無償でサービスの切り分けを行っている方々がほとんどです。
このように顧客サービスも当然コストですので自社の利益構造の中で提供可能な範囲はおのずと見えてきます。このような意識が全社を通じて経営している会社さんは、先ほどいったような、そもそもの問合せや案件打診についても、こちらが出向くことで無駄な時間を使わせることにならないか?を考えてくださるのが決定的な違いです。
とりあえず基本労働時間が埋まってくれて残業は居れば実入りも増えるという旧来型の働き方志向もあれば、目標に向かって突っ走っているベンチャー企業や納品してお金をいただかなければ潰れてしまう制作・開発系の会社にとっては時間の浪費ほど痛いと考える人たちも一定数存在します。
別にYESマンで回りを固めたいから多様性を認めないのではなく、生産性や効果性が高い仕事をするためには価値観や物事の解釈の仕方、好みの傾向が近い人と組むことの大切さも忘れてはいけないように思うのでですよね。