零細事業者の緊急入院しても仕事に追われる現実
特別無理をしていた意識はないのですが、17日の夜半から以前から腫れていたところの痛みと原因不明の高熱で寝込んでしまいました。
39度以上の熱が2日間下がらず、週明け19日に東京医科大学病院でCTと血液検査をしたところ、白血球数とCRPの数値が凄いことになっているとのことで、まずは点滴して患部の切開を行ったうえ、恵比寿の厚生病院に即時入院ということになりました。
切開して膿みを出したので熱は下がるだろうとの所見でしたが、19日は熱が下がらず、解熱剤と抗生剤の点滴を深夜にも行うこととなり、入院しておいて良かったという状態でした。
夏休み明けといこともあり打合せがそれなりの本数入っていましたが、こちらは事情を話せばリスケは可能だろうと考えました。ただ納期が決まっている制作案件やら、リリースのタイミングに合わせて公開しないとダメなコンテンツの制作というと、自分の都合だけでリスケは不可能な案件も出てきます。
ラッキーなことに病室内でPCはOKとのことだったので、初日は病状ひどく仕事になりませんでしたが、今回の入院は必要最小限の範囲でのお知らせに留め、抗生剤の点滴などを続けつつ数値が落ち着くであろう、22日まで病院のベッドで仕事をする選択をしました。
生まれて初めての体験で、3度の食事も出てくる病院のベッドで仕事が出来るというのはある意味最高に効率高いかも…と思ったりもしたのですが、実際にやってみると病院という空間の特殊性を感じて、やはり思うのと実際は違うな…というのが正直なところでした。
自分は自身の会社を興して、そこで属人的な仕事もしているので、病気になろうが、親や家族に不幸があっても、仕事や支払いの期限待ったなしのところを向き合う必要があります。
ちらみにこちらの写真は、近所にある商店のシャッターに貼られた案内です。
起業や独立をしたいという人に、自分はあまりそれを勧めることがないのは、商売の調子だけでなく、こういうアクシデントも踏まえ事業を20年、30年続けていくことは本人の努力だけではなく、運やタイミングが味方してくれるかという事もあるからです。
ここ最近はブラック企業叩きから、人材資源管理についての批判を目にする機会が増えており、自分としてはますます日本で独立・起業する人が減るのでは…と思ったりしています。
社会環境の変化についていこうとする中で、会社の経営を続けていくことや、これから起業の意味を見つけることのハードルが高くなっていると感じる今日この頃。
今回のように緊急入院しても仕事に追われる現実に、自分は不満を感じるとか言うよりも、そういう道を選んだという感覚しかありません。
そして自分は今のような形で走り続けるしかないですが、もし今の会社に不満があるとか、そういうレベルで独立・起業を考えている方がこのブログを見られているなら、自分で会社を興して事業継続するというのが、それまでの労働者として保護されていたのとはまったく環境違うことになるという事をこのエントリから感じて、そこでじっくり考えてみてもらえれば幸いです。