物事の本質を分りやすく表現し、多くの人に影響を与える「ロックスター・矢沢永吉」の凄さを感じた「大企業や国家が今いちばんヤバいのは、自分でケツを拭いていないってところ 」発言
「矢沢永吉」というアーティストについて、今の若い人たちはどんな印象をもっているでしょう?
CAROL時代のスタイルや音楽性については好き嫌いが別れる部分があるかと思いますが、著書「成り上がり」は夢中になって読んだ記憶があります。
その当時は坂本龍一がピアノ担当しているなんて知りもしませんでしたが、自分が自前購入した矢沢永吉の音楽は「時間よ止まれ」で、これはシングル買いましたね(苦笑)
昨日はYMOの第4のメンバーと呼ばれる松武秀樹さんとお会いしたのですが、こうやって自分の趣味志向の点と点が繋がっていくのは非常に興味深いものがあります。
話題を矢沢永吉に戻すと、「矢沢永吉」の名前はそういう意味では音楽だけでなく、巨額横領事件などでも取り上げられた時期があり、その借金は30億を超えるものでしたね。蛇足ですが、千昌夫の借金の話しもそういえばありましたよね。
ちょっと前置きが長くなりましたが、矢沢永吉という人はこの巨額な借金をちゃんと自分で返したという実績をもっているというのがまず今日の話の一番大事なところです。
そして彼の凄いところは、売上詐欺や横領など自分自身は被害者とも言える部分があっても、「矢沢永吉」という名前が出ている以上、きっちりケツを拭くところまでけじめをつけている事。
ですので、イマドキの10代、20代の人たち、いやこれまで「矢沢永吉」という人のバックボーンに触れたことがない方が、こちらの記事を読まれる場合は是非前述のような苦難があってそれをちゃんと自分の力で乗り越えた人の一言の重みを是非感じていただきたいと想いこのエントリを書きました。
「僕は中小企業の経営者が、いちばんまじめに生きてるんじゃないかと思う。大企業や国家が今いちばんヤバいのは、自分でケツを拭いていないってところ。
誰かがどうにかしてくれるだろうとか、みんなで渡ったら怖くないとかってことの成れの果てなんじゃないですか?生き方も含めて全部そう。
何かがあったら、中小企業のウチなら、僕がケツ拭かなきゃいけない。ここのところをもう一回、ひとりひとりのレベルまで持っていけたら日本に助かる道はあると思います。でもこれ、なかなか難しいですよね。」
「今回の原発関係者全員、誰もケツ拭かない。みんなで渡ってるからケツ拭かない。犯人がいないから。
これ、官僚がそういう仕組みを作ったのかもしれないけど、ケツを拭かない国家に明日があると思いますか?
中小企業は本気です。なぜか?法律違反したら本気で潰されます。行政処分で潰される。金がなかったら、金をかき集めてこなければいけない。それができないなら首を吊らなければいけない。
中小企業は最後に自分でケツを拭かなければやっていけないんです。それなのに国家、大企業、官僚、銀行はどうなってるんですか?」
矢沢永吉(ローリングストーン日本版8月号P35より)
この号はこれから発売なので、まだ全文読めていませんが、原発問題だけで無く様々な場面で、国、大企業、官僚、銀行、そしてここ最近では学者や評論家なども含め自分でケツを拭かないくせに偉そうなこと言っているのが目に付きます。
さらに、
今の日本の問題は,責任を取らないと生きてゆけないグループと,責任を取らなくても生きてゆけるグループが存在するという差別問題
だと指摘しているそうですが、これフリーランス、独立自営で38年間走り続けてきた自分としては痛いほどわかる言葉です。
この手の問題についてはセーフティーネットの拡充などの問題もあるのですが、こういう保護施策を手厚くしようとすると財政負担がどんどん増加するという問題もあり、結果としては多くの人が独立して自分の力で生きていけるのが大事という話だと自分は考えます。
そういう自立性をもって生きていく決心をしたけど、やはり人生いろいろ苦しいときもあるもんです…そんな人たちにとってこの矢沢発言はど真ん中の直球で、まさに痛快といえるのではないでしょうか。
このように物事の本質を分りやすく表現して、多くの人に影響を与えることが出来るというのは「ロックスター・矢沢永吉」の凄さなんだな…と思わず48才にして矢沢ファンになってしまいました。
P.S.
自分はここ数年テレビ見てないので、facebook経由でこんな番組放送したんだよって友人が教えてくれました。こちらのメイントピックは「お金」の話しですがこちらも楽しめるコンテンツなので是非ご覧になってみてください。