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クリエイティブ作業に掛かった時間をちゃんと請求契約方法の確立と「プロフェッショナル・サービス・マネジメント」という考え方

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システム開発の分野では、人材を派遣するなどして時間単価で精算できる仕組みが確立していて、この方式の問題もありはするけれど、音楽、映像、デザインなどの分野で仕事で見積りで出した数字の増額、変更は認められないという先方都合で、結果損しているケースにどう対処したら良いのか本当に悩んでいます。

いろいろなケースがあるので簡単ではありませんが、一例として映像編修作業の場合、撮影した素材を取り込んで、おおまかな流れを組み立て、テロップなどの素材作成しつつ設定を追加していき、見本版を作成します。

ここから直しをやって、最終版までブラッシュアップを続けていくのですが、演出が凝った作りになればなるほど、直しにも時間がかかり、確認用の映像書出しとそのやりとりの事務工数も増加するのですが、外部スタジオをレンタルして作業しているならもうクライアントも逃げようがないのですが、それ以外の場合はよほどの事がない限り作業時間が想定時間を越えても費用追加が認められるケースは少なく、ここをなんとか改善したいと考えています。

一度決まった予算は変更できないというような発注者側の規定であったり、稟議をやり直す手間や、予算が増えてしまうことで担当者が社内的に調整しなければならずそれを上司が認めないケースなど理屈で考えると納得いかないケースのほうがこれまでの経験では多く、レンタルサーバや、印刷外注費、レンタルスタジオなどの費用はあくまで定価ベースでお願いして、追加があればそこは発注者側も仕方なく払うシステムになっているのに、制作会社の見積りは1度出してしまうと変更させてもらえないのでしょう。(契約の段階で追加加算を認めていただいているクライアントさんもいらっしゃるので全てといことではないです)

デザインや音楽、映像クリエティブの分野は9時~5時の世界ではなく、締め切りまでの時間外労働など法規的なところとどう向き合っていくのか課題が多い分野ではありますが、どう人件費を確保しているのか疑問な制作単価で請け負う会社さんもますます増加している側面もありつつも、まず基本単価と作業時間については発生したものは請求できる仕組みが整備されないと、優秀な人材の確保の面においても立ち行かない状況になると思っています。

最後に、もらう側の論理だけではこの話は成立しないので、それをもらうためには、制作する側はそこで請求する単価に見合った仕事をする基本的な能力と、お客さんに満足してもらえる結果を出す能力が求められという自覚がまず大切であり、これを年とってからも維持していくのは並大抵のことではないのですけれど、

良いものを作る努力、お客さんからの要望に答えるために時間を使って仕事をしていることが報酬に結びつかないのでは、最初の1回くらいはお手合わせ、互いの好みを知らないところで仕事しているので致し方ない部分ありますが、2回目以降はちゃんとチャージできないと無理も効かなくなってしまいます。

今お仕事をご一緒させていただいている会社の社長さんから、企画会議の席上でこの書籍の存在を教えていただきました。

これがどこまで日本のクリエイティブ分野に適用できるかまったくの未知数ですが、制作の腕で食べている、良くも悪くも職人型の自分としては「プロフェッショナル・サービス・マネジメント」について学んでみる必要性を感じていましたから、自らが意識しないことには始まらないと思うので、この考え方を共有できる人たちとの仕事を少しづつでも始められると良いなと考えています。

まずは1歩を踏み出さないと変化は起きないですし、こういう考え方について知る機会を与えていただいた方々に感謝しています<(_ _)>

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